『吸血鬼ノスフェラトゥ』(WOWOW)😉

Nosferatu – Eine Symphonie des Grauens
94分 1922年(復元版2005~06年) ドイツ

1979年にヴェルナー・ヘルツォーク、2024年にロバート・エガースと、ともに幻想的な作風で知られる現代の映画監督がリメークした元ネタのオリジナル版。
活動写真弁士・片岡一郎が俳優のセリフとナレーションをしゃべるサイレント映画で、今回はエガース版『ノスフェラトゥ』の初放送に合わせ、2005~06年の復元版がWOWOWで初めてオンエアされた。

映画史の上では、本作がブラム・ストーカーの原作小説『吸血鬼ドラキュラ』を映像化した史上初の吸血鬼映画と言われている。
監督フリードリヒ・ヴィルヘルム・ムルナウは、作り物めいたセットではなくロケーション主体の撮影を行い、陰影や黒白のコントラストを生かした手法が評価され、のちにドイツ表現主義の代表的存在と呼ばれた。

ただし、本作の制作会社は最初から芸術作品を目指したわけではなく、ドイツでの劇場公開当時は現代でいうB級ホラー映画として公開された、という説もある。
主役のノスフェラトゥに扮したマックス・シュレックのメイクと演技もいささか大仰に感じられ、画面に現れる直前、石壁に長い爪の影が映し出される演出がまたいかにも古典的に見える。

今時の若い観客にウケるかどうかはわからないが、ホラー映画ファンには一見の価値がある作品。
WOWOWで再放送されたらぜひチェックしてみることをお勧めします。

オススメ度B。

A=ぜひ!🤗😱 B=よかったら😉 C=気になったら🤨  D=ヒマだったら😑

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。2010〜2026年、東京スポーツでコラムや野球記事を連載。 日本文藝家協会会員。Yahoo!ニュース公式コメンテーター。
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