『探偵ガリレオ』東野圭吾😁😭😢😳🤔🤓

文藝春秋 文春文庫 定価800円=税別
第1刷:2002年2月10日 第80刷:2026年8月10日
単行本発行:文藝春秋 1998年5月

東野圭吾さんの遺作『永遠の記憶』には、主人公のガリレオこと湯川学と帝都大同期生の刑事・草薙俊平が、「終活」について話し合う場面がある。
ふたりがともに独り身のまま、現役時代の終焉を迎えつつあることが痛切に感じられるくだりだが、具体的な年齢までは書かれていない。

では、湯川や草薙はそもそも、何歳ぐらいの時、どのようなキャラクターとして世に出たのか。
それが知りたくて、文藝春秋が『永遠の記憶』とともに増刷した〈ガリレオシリーズ〉を、とりあえず最初から読んでみることにした。

本書を買った神楽坂の書店〈文悠〉にはガリレオシリーズのコーナーができていて、ポップには「どこから読んでも面白い!」と書いてある。
シリーズの文庫本を『永遠の記憶』の発行日と同じ8月10日、一斉に増刷した文春も、東野さんの死後にこういうリバイバルブームが起こることを見越していたのだろう(皮肉にあらず)。

年齢については、本書の最初のほうに草薙が34歳とあるので、湯川も同い年と推察できる。
本書に収録された作品の初出は1996年だから、湯川と草薙の人生が現実と同じ30年を経ているとすると、『永遠の記憶』では64~65歳になっている計算だ。

つまり、68歳で亡くなった東野さんの4~5歳下で、現実の僕とほぼ同い年ということになる。
そうだとわかると、ますます湯川と草薙に親近感を抱かないではいられない。

まだ30代半ばだった本書の湯川は、何かと言えば科学的知識(というより科学オタクぶり)をシレッと開陳したり、科学に疎い草薙を相手をおふざけで煙に巻いたり、若いなあ、と思わせる場面が頻出する。
東野さんは当初、湯川のモデルとして俳優・佐野史郎をイメージしていたそうで、その佐野氏が本書の解説で自分なりのガリレオ像を語っていて、これもなかなか興味深い。

ガリレオシリーズの売り物である「オカルト事件」の「科学的謎解き」は、正直なところ、個人的にピンとくるアイデアと、そうでもないアイデアがあった。
第一章「燃える」、第六章「離脱る(ぬける)」はなるほどなあ、と思ったけれど、第二章「転写る(うつる)」、第三章「壊死る(くさる)」はどうもねえ…と言いつつ、2冊目も3冊目も買って読んだんですが。

😁😭😢😳🤔🤓

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スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。2010〜2026年、東京スポーツでコラムや野球記事を連載。 日本文藝家協会会員。Yahoo!ニュース公式コメンテーター。
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