『ガリレオの苦悩』東野圭吾😁😭😢😳🤔🤓

文藝春秋 文春文庫 定価850円=税別
第1刷:2011年10月10日 第28刷:2026年8月10日
単行本発行:文藝春秋 2008年10月

女性刑事・内海薫が〝デビュー〟したのは2007年のテレビドラマ版『ガリレオ』だが、原作小説のほうはこの3冊目の第一章「落下る(おちる)」が初登場となった。
ただし、キャラクターは微妙に異なっていて、柴咲コウ演じるドラマ版の薫がコメディリリーフ的な役割を担っていたのに対し、小説版の薫は生真面目で強気な面が目立つ。

第二章「操縦る(あやつる)」では、湯川が大学の恩師の家を訪ね、初期のクールな〝科学者キャラ〟に比べると意外なほど人情家の面を見せる。
東野さんは当初、湯川の人物像について佐野史郎をイメージしたと公言していたが、テレビドラマと映画がヒットしてからは福山雅治以外には考えられないと前言を翻しており、このあたりから映像化作品とのコラボを意識した〝キャラ変〟を図っていたのかもしれない、

湯川をライバル視する「悪魔の手」という敵役が登場する第五章「攪乱す(みだす)」も、いかにも映像化を意識したような内容で、実際にテレビドラマ化されている。
マスコミに「悪魔の手」の存在が公表されて大騒ぎになり、湯川が命を賭けて一騎打ちに臨む、というエンターテインメント的展開はそれなりに楽しめるが、どうも全体的に漫画チックで今ひとつリアルなサスペンスと緊迫感に乏しかった、かな。

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スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。2010〜2026年、東京スポーツでコラムや野球記事を連載。 日本文藝家協会会員。Yahoo!ニュース公式コメンテーター。
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