『聖女の救済』東野圭吾😁😭😢😳🤔🤓

文藝春秋 文春文庫 定価830円=税別
第1刷:2012年4月10日 第28刷:2026年8月10日
単行本発行:文藝春秋 2008年10月

東野圭吾さんのガリレオシリーズ5作目にして、『容疑者xの献身』に続く長編第2作。
資産家の男が大邸宅で毒殺され、和歌山カレー事件でも使われた亜ヒ酸による犯行と判明する。

しかし、どうやって亜ヒ酸を被害者に盛ったのか、警視庁捜査一課の懸命の捜索にもかかわらず、一向に殺害方法がわからない。
さらに、離婚話が持ち上がり、有力な容疑者と目されていた妻には鉄壁のアリバイがある。

シンプルと言えばこれほどシンプル極まりない謎を解き明かすのに、東野圭吾さんは短編ではなく本格長編の紙数を費やしている。
そこに浮かび上がるのは、何としても被害者を殺すため、解明不能かに思われたトリックを考案した犯人の恐るべき執念だ。

正直なところ、いくら他人に恨みを抱いていても、これほど周到に計画を練り、時間をかけて犯行に及ぶ人間は、現実にはほとんどいないだろう。
それほどのトリックを解明するガリレオこと湯川学もまた、相当な執念の持ち主であることが改めて伝わってくる。

東野圭吾さんは、そういう探偵と犯人の人間像を、淡々とした文体によってリアルに描いて見せる。
それが、東野さんの作家としての技であり、信念なのだと思う。

😁😭😢😳🤔🤓

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スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。2010〜2026年、東京スポーツでコラムや野球記事を連載。 日本文藝家協会会員。Yahoo!ニュース公式コメンテーター。
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