『Michael/マイケル』😉

Michael
127分 2026年 アメリカ=ライオンズゲート・フィルムズ
日本配給:キノフィルムズ(木下グループ)
@TOHOシネマズ新宿 スクリーン10 IMAXレーザー 6月25日13:40~

やっぱり、こういう映画は大スクリーンのIMAXで観なければ観たことにならないと思い、左足の痛みが退いてきたこともあって、週末に台風が来る前にと、きのう(25日)TOHOシネマズ新宿まで足を運んできました。
平日の午後にもかかわらず、20代から60代まで幅広い年齢層のお客さんで7分程度の入りだった。

大方の評判通り、1970~80年代のマイケルのヒット曲とパフォーマンスを再現したライブシーンは圧巻の出来栄えです。
ツアーのステージで見せる「今夜はビート・イット」「ビリー・ジーン」「Bad」に加えて、ジョン・ランディスが監督した「スリラー」のミュージックビデオの制作シーンなど、僕と同世代のポップス&映画ファンなら、思わず身を乗り出して見入ってしまうはず。

マイケルを演じているのは甥のジャファー・ジャクソンで、マイケルの姉ジャーメインの息子。
顔立ちがマイケルに似ているのに加えて、叔父さん張りのムーンウォークも披露し、数々のヒット曲も自分で歌って、完成した作品ではマイケルの声とブレンドされているという。

ジャクソンズのビクトリーツアーは悪名高いドン・キングがプロモートしていたとか、MTVはマイケル以前は黒人アーティストのビデオを放送していなかったとか、初めて知った事実も少なくない。
そこでCBSレコードのウォルター・イエトニコフ社長(マイク・マイヤーズ)がMTVの社長に直接電話し、「マイケルのビデオを流さなかったら、ウチと契約しているミュージシャンを全員引き上げさせるぞ!」とまくし立てる場面には驚かされた。

一方で、アメリカの批評家が手厳しく批判しているように、マイケルの人物描写が深みに乏しく、児童性虐待疑惑など、ネガティブな事件はほとんどすべて伏せられている。
主演の甥ジャファーをはじめ、ジャクソンファミリーの主要メンバーに、マイケルの顧問弁護士だったジョン・ブランカがエグゼクティブ・プロデューサーとして制作に関わっているから、マイケルのダークサイドには触れられなかったのか。

しかし、ミュージシャン映画のブームを作ったフレディー・マーキュリーの伝記映画『ボヘミアン・ラプソディ』(2018)、エルトン・ジョンの半生記『ロケットマン』(2019)はそれぞれ、主人公の麻薬中毒と同性愛遍歴をしっかり描いていた。
エンディングでは続編もあることを匂わせているが、もし実現するのなら伝記としての側面もきっちり作り込んでほしいですね。

オススメ度B。

A=ぜひ!🤗😱 B=よかったら😉 C=気になったら🤨  D=ヒマだったら😑

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。2010〜2026年、東京スポーツでコラムや野球記事を連載。 日本文藝家協会会員。Yahoo!ニュース公式コメンテーター。
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