なぜ阿部監督は逮捕されたのか

今朝のスポーツ紙 デイリーは我が道を行く

ヤフコメにも書いたけれど、どうにも腑に落ちない。
なぜ巨人・阿部監督は逮捕されなければならなかったのか。

暴力で現行犯逮捕された以上、警察官が阿部家に駆けつけた時、阿部監督は長女に暴力を振るっている真っ最中だったか、その直後だったと推察できる。
ところが、阿部監督の辞任会見で代理人が読み上げた18歳の長女の手紙によると、殴る蹴るの暴行は受けておらず、父親が逮捕された時は泣き崩れたという。

昨夜、酒を飲んでいた阿部監督が一時的に興奮状態にあったにせよ、逮捕しなければならないほどの事態だったのか。
任意同行で事情を聞く程度にとどめておけなかったのか、という疑問がどうしても消えない。

ここで気になるのが、長女が暴行を受けたとされる後、ChatGPTに紹介された児童相談所(児相)の介在である。
児相の相談員は長女の話を聞くと渋谷署に通報し、警察官が阿部家に急行して逮捕に至った。

まず、児相の相談員が警察署に通報した、という判断は正しかったのか。
児相では18歳以上の相談を受けられない決まりになっているが、放置しておいたらさらに虐待を受けるかもしれないので渋谷署に通報した、と相談員が考えたのだとすれば、妥当な対応だったと言える。

つまり、児相の相談員が大変な事態と捉え、渋谷署警察官もその言葉通りに受け取ったことが、阿部監督の逮捕につながった可能性が高い。
そして、長女の手紙にあるような「大事」へと発展した。

児相も警察も対応を間違えてはいないかもしれない。
しかし、一連の流れのどこかで児相と警察のどちらかが一歩だけ踏みとどまり、阿部監督に頭を冷やす時間を与えることはできなかったのだろうか。

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。2010〜2026年、東京スポーツでコラムや野球記事を連載。 日本文藝家協会会員。Yahoo!ニュース公式コメンテーター。
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