『TOKYO VICE』#3精神一到(WOWOW)🤨

全8話 各話55分 2022年 アメリカ=HBO Max 日本=WOWOW
第2話初放送:2022年5月8日午後11:00〜

開巻、全身に刺青を入れたヤクザの親分・戸澤組組長(谷田歩)が半裸になり、主治医の治療を受ける姿が描かれる。
ねっとり、しっとり、カメラが舐めるように刺青を映し出すシーンは、いかにもアメリカ人のスタッフらしいセンスだなと思わせる(またかよ、と思ったという意味でも)。

主人公・日本の大手紙〈明調新聞〉社会部記者ジェイク・エイデルスタイン(アンセル・エルゴート)は、一連の殺人や焼身自殺事件の真相を掴むため、警視庁のマル暴担当刑事・片桐(渡辺謙)に接近。
いわゆる「サツ回り」のため、片桐にはビール、彼の娘にはアイスクリームを持参して関係を築き、前話で発砲事件を起こしたヤクザの逮捕現場に立ち会わせてもらうことに成功する。

発砲事件の舞台となったクラブは新宿に根を張る暴力団のシマだが、これを狙って関西から乗り込んできた組織があるのだと、片桐はジェイクに打ち明ける。
と書くと面白いようだが、第3話の今回はシリーズ中最もまったりした展開に終始しており、いまひとつ盛り上がりに乏しい。

とくに、ヤクザの佐藤(笠松将)を中心としたシークェンスでは、一昔前に濫造されたVシネマのような場面が目立つ。
笠松が事務所で因縁をつけてきた同じ組のチンピラをボコボコにしたのはいいものの、直後に叱責された親分に土下座して謝るくだりなど、むしろVシネマのほうがよっぽど面白い見せ場に仕上げていただろう。

オススメ度C。

ブルーレイ&DVDレンタルお勧め度2022リスト
A=ぜひ!🤗 B=よかったら😉 C=気になったら🤨  D=ヒマだったら😑
※再見、及び旧サイトからの再録

40『ドニー・ダーコ』(2001年/米)B
39『スーパーマン&ロイス』シーズン1(6)「パワーの代償」(2021年/米)B
38『スーパーマン&ロイス』シーズン1(5)「スモールビルの良心」(2021年/米)B
37『TOKYO VICE』#2起死回生(2022年/WOWOW、HBO Max)B
36『TOKYO VICE』#1新聞記者(2022年/WOWOW、HBO Max)B
35『ふたりのウルトラマン』(2022年/NHK)A
34『スーパーマン&ロイス』シーズン1(4)「波乱の幕開け」(2021年/米)B
33『スーパーマン&ロイス』シーズン1(3)「人気者であることの特権」(2021年/米)B
32『カムバック・トゥ・ハリウッド‼︎』(2020年/米)B
31『すばらしき世界』(2021年/ワーナー・ブラザース)A
30『私は確信する』(2018年/仏、白)C
29『透明人間』(2020年/米)A
28『アナザーラウンド』(2020年/丁、蘭、瑞)A
27『スーパーマン&ロイス』シーズン1(2)「引き継いだもの」(2021年/米)A
26『スーパーマン&ロイス』シーズン1(1)「パワーの目覚め」(2021年/米)A
25『日本女侠伝 侠客芸者』(1969年/東映)A
24『昭和残俠伝 血染の唐獅子』(1967年/東映)B
23『大コメ騒動』(2021年/ラビットハウス)C
22『王の願い ハングルの始まり』(2019年/韓)A
21『フラッシュ・ゴードン』(1980年/米)B
20『タイムマシン』(2002年/米)C
19『アンダーウォーター』(2020年/米)C
18『グリーンランド−地球最後の2日間−』(2020年/米)B
17『潔白』(2020年/韓)B
16『ズーム/見えない参加者』(2020年/英)C
15『アオラレ』(2020年/米)B
14『21ブリッジ』(2019年/米)B
13『ムニュランガボ』(2007年/盧、米)C
12『ミナリ』(2020年/米)A
11『バイプレイヤーズ もしも100人の名脇役が映画を作ったら』(2021年/東宝映像事業部)C
10『死霊の罠』(1988年/ジョイパックフィルム)C
9『劇場版 奥様は、取扱注意』(2021年/東宝)C
8『VHSテープを巻き戻せ!』(2013年/米)A
7『キャノンフィルムズ爆走風雲録』(2014年/以)B
6『ある人質 生還までの398日』(2019年/丁、瑞、諾)A
5『1917 命をかけた伝令』(2020年/英、米)A
4『最後の決闘裁判』(2021年/英、米)B
3『そして誰もいなくなった』(2015年/英)A
2『食われる家族』(2020年/韓)C
1『藁にもすがる獣たち』(2020年/韓)B

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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