コロナ不況の街角🦠

水道橋駅前の飲食店ビル

パラリンピック開会式が行われた昨夜、国立競技場の前で中止を求める約50人のデモ隊と警官たちとの小競り合いがあった。
新型コロナウイルス感染拡大(というより今や感染爆発か)が続いている最中、オリンピックの次はパラリンピックなどとんでもない、即刻止めるべきだ、というデモ隊の主張は理解できる。

しかし、感染拡大防止が目的なら、無観客のパラリンピックを仮に中止にすることができたとして、どれほどの効果があるのだろう。
外苑前の国立競技場に程近い水道橋の東京ドームでは、5000〜6000人の観客を入れて巨人-広島戦が行われており、感染拡大への影響度から言えば、こういうプロ野球興行のほうがよっぽどリスクが高いに決まっている。

きょう、一日の新規感染者数が過去最多を記録した兵庫(報道陣や関係者の宿舎がある大阪も)の甲子園で行われている高校野球選手権もしかり。
スポーツイベントの延期や中止が相次いだ昨年に比べると、今年は開催できる基準が明らかに緩やかになっている(なり過ぎている?)ように思うのだが、甲子園や東京ドームの前にデモ隊が詰めかけた、という話は寡聞にして聞かない。

東日本大震災が発生した10年前のいまごろは、当時政権を担っていた民主党の政治家をはじめ、プロ野球をやるなやるな、とSNSなどで声高に主張していた人たちがたくさんいた。
今はパラやめろ、バッハ来るな、といった声が主流で、プロ野球をやめろという声はすっかり後退している、ということは、こういう抗議活動も結局は流行優先の一時的な現象に過ぎないのか。

東京ドームでの試合前、食事をしようと水道橋駅界隈を歩いてみると、また巨人戦が中止になったり無観客になったりしたらどうなるのだろうと、漠とした不安に囚われる。
改めてそう思わせられたのが、上の画像。

JR水道橋駅前、目抜き通りの角地という一等地に建っていながら、1階の〈富士そば〉をはじめ飲食店がすべて撤収。
この向かいにあった居酒屋チェーン店〈笑笑〉、この先にあった定食屋チェーン〈日高屋〉もすでにない。

神楽坂の飲食店ビルも空き屋が目立つ
以前〈鳥茶屋〉があったところ

コロナ不況で空きビルが増えているのは、地元の神楽坂通りも同様です。
このあたりは以前、しょっちゅう飲み食いしていたところだけに、僕としては非常に寂しい。

新宿の焼肉屋

そうした中、堂々とこういう看板を出しているのが新宿の焼肉屋。
大胆と言えば大胆だし、批判の声も多いだろうだけど、もう仕方がないんじゃないか、という受け止め方もあると思う。

この界隈の店では一時、ノンアル飲料をダミーとしてテーブルに置いておき、アルコールをこっそり出して別会計で精算する、という商売もやっていた。
しかし、これだけ緊急事態宣言が続いたら、もう背に腹は代えられない、2人以下で静かにビールを飲むくらい、大っぴらにやったっていいだろうと、客の側で感じている人も少なくないはず。

神楽坂の雑貨屋の店先

ちなみに、一時暴騰したマスク価格も随分安くなって、神楽坂ではついに50枚100円=1枚2円!
いや、これがフツーだったんだよね、コロナ前は。

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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