香典返し

今年も大輪の花を咲かせた金小町
(本文とは関係ありませんが、咲いているうちに載せておきたいので)

週末は久しぶりに仕事の原稿にかかりきりだった。
土曜のうちにいったん最後まで書き上げ、日曜に構成と表現の手直しをして編集さんのアドレスに送信。

その後、母の葬儀に参列していただいた方々に香典返しを送るべく、日本橋高島屋のギフトサロンに行き、商品券を注文しようとして現金が足りないことに気がついた。
間抜けな話で、商品券は有価証券だからカードでは買えないということをすっかり忘れていたのである。

きょうはしっかりと銀行で引き出した現金を持参し、商品券とカタログギフトを誰に送るか、十分吟味した上で再度高島屋へ。
一日葬だったとはいえ、それなりの人数からそれなりの金額をいただいたので、すべての手続きと支払いを済ませ、最後の確認を終えた時はホッとした。

百貨店の商品券を選んだのは、先に父親が亡くなった時、まだ生きていた母親が商品券にこだわったからだ。
とくに、格別親しくしていた人には「大丸の商品券を送らにゃあいけん」と言われて、東京駅まで足を運んだものである。

なぜ大丸なのかと思ったら、香典の送り主とよく買い物に出かけ、新しい服を誂えていたからだと、別の参列者の方に伺った。
しかし、僕は母の日や誕生日のプレゼントを高島屋で買っていたから、今回はこちらの商品券とカタログギフトにさせてもらった。

母の葬儀にまつわる諸手続はこれで一段落かと思うと、またしんみりした気持ちが胸にこみ上げてくる。
そうしたら、「すぐにお盆が来るし、来年も一周忌がありますから」と、ギフトサロンの店員が穏やかに笑った。

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。2010〜2026年、東京スポーツでコラムや野球記事を連載。 日本文藝家協会会員。Yahoo!ニュース公式コメンテーター。
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