『スペース カウボーイ』(WOWOW)

Space Cowboys

 クリント・イーストウッドが監督・主演した数多の映画の中で、唯一宇宙を舞台にした作品(のはず)。
 ただし、題名からも明らかな通りSF的要素は希薄で、自分の古稀を記念して撮ったらしく、「まだまだ若いモンには負けんジジイ根性」を前面に打ち出した西部劇みたいな映画である。

 旧ソ連の通信衛星アイコンが故障し、このままでは墜落してしまうからと、ロシアとアメリカのNASAが協力して修理することになる。
 この衛星にはかつてイーストウッドが開発し、アメリカのスカイラブに使われていたシステムが搭載されており、宇宙まで行って手作業で直すほかない。

 そこでNASAのジェームズ・クロムウェルはすでに退役して久しく、いまや古稀寸前のイーストウッドを呼び出し、若い宇宙飛行士に修理する方法を伝授するよう要請。
 しかし、かつて1958年のマーキュリー計画でクロムウェルに人類初の宇宙飛行士になる夢を打ち砕かれたイーストウッドは、「おれが自分で行って直してきてやる!」と強硬に主張、クロムウェルもこの無茶な要求を呑まざるを得なくなる。

 イーストウッドはパイロット時代のチーム・ダイダロスの仲間、トミー・リー・ジョーンズ、ドナルド・サザーランド、ジェームズ・ガーナーを招集。
 過酷なトレーニングに耐え、身体検査をインチキでクリアし、勇躍スペースシャトルで通信衛星アイコンに乗り込んだら、そこには米ソ冷戦時代の隠された負の遺産、核弾頭付きの巨大ミサイルが隠されていた。

 最初から最後まで展開が読めるのに、退屈させずに最後まで見せるのはさすがイーストウッド印の娯楽活劇ですね。
 ラストで特攻精神を発揮するジョーンズが儲け役だが、缶コーヒーBOSSのCMでお馴染みとなったいまでは、こいつは宇宙人だから何があっても死なないんだろう、としか思えません。

 オススメ度C。

(2000年 アメリカ=ワーナー・ブラザース 130分)

ブルーレイ&DVDレンタルお勧め度2018リスト
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79『ソイレント・グリーン』(1973年/米)B
78『狼は天使の匂い』(1972年/仏)B
77『さらば友よ』(1968年/仏、伊)B
76『傷だらけの栄光』(1956年/米)A
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74『ダンケルク』(2017年/英、米、仏、蘭)B
73『墨攻』(2006年/中、日、香、韓) A
72『関ヶ原』(2017年/東宝)
71『後妻業の女』(2016年/東宝)B
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69『Uターン』(1997年/米)B
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67『シザーハンズ』(1990年/米)A
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64『ハクソー・リッジ』(2016年/米)A
63『リリーのすべて』(2016年/米)A
62『永い言い訳』(2016年/アスミック・エース)A
61『強盗放火殺人囚』(1975年/東映)C
60『暴動島根刑務所』(1975年/東映)B
59『脱獄広島殺人囚』(1974年/東映)A
58『893愚連隊』(1966年/東映)B
57『妖術武芸帳』(1969年/TBS、東映)B
56『猿の惑星』(1968年/米)A
55『アンドロメダ・ストレイン』(2008年/米)C
54『ヘイル、シーザー!』(2016年/米)B
53『パトリオット・デイ』(2016年/米)A
52『北陸代理戦争』(1977年/東映)A
51『博奕打ち外伝』(1972年/東映)B
50『玄海遊侠伝 破れかぶれ』(1970年/大映)B
49『暴力金脈』(1975年/東映)B
48『資金源強奪』(1975年/東映)B
47『ドライヴ』(2011年/米)C
46『バーニング・オーシャン』(2016年/米)A
45『追憶の森』(2015年/米)B
44『22年目の告白 -私が殺人犯です-』(2017年/ワーナー・ブラザース)B
43『パットン大戦車軍団』(1970年/米)B
42『レッズ』(1981年/米)B
41『ニュートン・ナイト 自由の旗をかかげた男』(2016年/米)B
40『エクス・マキナ』(2015年/米)B
39『オール・アバウト・マイ・マザー』(1999年/西)B
38『ムーンライト』(2016年/米)B
37『アメリカン・バーニング』(2017年/米)B
36『セル』(2017年/米)C
35『トンネル 闇に鎖された男』(2017年/韓)B
34『弁護人』(2013年/韓国)A
33『湯を沸かすほどの熱い愛』(2016年/クロックワークス)A
32『チア☆ダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~』(2017年/東宝)B
31『南極料理人』(2009年/東京テアトル)B
30『沈黙 -サイレンス-』(2016年/米)B
29『メッセージ』(2016年/米)B
28『LOGAN/ローガン』(2017年/米)C
27『チャック~“ロッキー”になった男~』(2017年/アメリカ)B
26『ヒッチコック/トリュフォー』(2015年/米、仏)B
25『沖縄やくざ戦争』(1976年/東映)B
24『恐喝こそわが人生』(1968年/松竹)B
23『われに撃つ用意あり』(1990年/松竹)C
22『T2 トレインスポッティング』(2017年/英)A
21『ロスト・エモーション』(2016年/米)C
20『激流』(1994年/米)C
19『チザム』(1970年/米)B
18『駅馬車』(1939年/米)A
17『明日に処刑を…』(1972年/米)A
16『グラン・ブルー[オリジナル・バージョン]』(1988年/仏、伊)B
15『エルストリー1976- 新たなる希望が生まれた街 -』(2015年/英)D
14『I AM YOUR FATHER/アイ・アム・ユア・ファーザー』(2015年/西)B
13『サム・ペキンパー 情熱と美学』(2005年/独)B
12『ビリー・ザ・キッド 21才の生涯』(1973年/米)B
11『わらの犬』(1971年/米)A
10『O嬢の物語』(1975年/仏、加、独)C
9『ネオン・デーモン』(2016年/仏、丁、米)D
8『団地』(2016年/キノフィルムズ)B
7『スティーブ・ジョブズ』(2015年/米)B
6『スノーデン』(2016年/米)A
5『キングコング:髑髏島の巨神』(2017年/米)B
4『ドクター・ストレンジ』(2016年/米)B
3『残酷ドラゴン 血斗竜門の宿』(1967年/台、香)B
2『新宿インシデント』(2009年/香、日)B
1『日の名残り』(1993年/英、米)A

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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