「状況劇場1964-1988」展を観に行った

金子國義、合田佐和子、篠原勝之、水木しげる、横尾忠則らによる名作ポスターの数々

きのう24日、恵比寿の〈Galerie LIBRAIRIE6〉で開催中の「状況劇場1964-1988」展を観に行ってきた。
花園神社の紅テントで有名だった状況劇場の公演は一度も観たことがなく、個人的に格別な思い出があるわけではない。

それでも足を運ぶ気になったのは、2010年に出版された俳優・根津甚八さんの評伝『根津甚八』(仁香夫人著、講談社)の構成を務めた際、唐十郎さんや安保由夫さんをはじめ、元状況劇場の方々には大変お世話になったからである。
観劇した経験がないにもかかわらず、当時の貴重なご助言やご助力の数々は今も忘れがたい記憶として残っている。

ギャラリーのオーナー佐々木聖さんにもそのつながりで一度お会いしたことがあって、この16年間、何度も展示会のご案内をいただいている。
しかし、本が出来上がって仕事が一段落すると、どうしても状況劇場関係の方々とは縁遠くなってしまい、たまに仁香さんに連絡を取る以外、最近はすっかりご無沙汰していた。

そんなところへ、佐々木さんからこの展示会のお知らせのメールを頂戴し、さっそくお訪ねした次第だった。
フロアに一歩足を踏み入れた途端、一世を風靡した状況劇場のポスターが目に入り、あの独特の雰囲気に全身を包み込まれるような気分がした。

会場には唐さんの著書やパレスチナ公演のスナップ写真も飾られ、非常に貴重な公演の動画なども流されている。
今や伝説と化している状況劇場のファンは多く、僕がお邪魔している間も次から次へと、ひっきりなしに来廊する人たちがいた。

オーナーの佐々木さんには、昔取材で会った方々の近況を聞いた。
根津さん、唐さん、クマさん(篠原勝之氏)ら多くの関係者がすでに鬼籍に入っているが、新宿二丁目のバー〈ナジャ〉をひとりで切り盛りしていたクロさん(安保夫人)も昨年亡くなったそうだ。

今改めて振り返ると、状況劇場の方々にはとても楽しい時間を過ごさせてもらった。
開催期間中、もう一度行こうと思っています。

状況劇場の活動を報じた新聞、雑誌の記事
僕が構成を務めた根津仁香さんの著書『根津甚八』
根津甚八さんの家のリビングで聞き取り取材をしている僕(2009年7月10日、仁香夫人撮影)
根津さんの手前、テーブルに置かれている手甲はNHK大河ドラマ『黄金の日日』で演じた石川五右衛門の衣裳のひとつ
背後の壁には状況劇場のメンバーだった芸術家・大月雄二郎さんの作品も飾られていたと、佐々木さんに指摘されて初めて気がつきました
スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。2010〜2026年、東京スポーツでコラムや野球記事を連載。 日本文藝家協会会員。Yahoo!ニュース公式コメンテーター。
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