『インディ・ジョーンズと運命のダイヤル』🤗

Indiana Jones and the Dial of Destiny
154分 2023年 アメリカ=ウォルト・ディズニー
@TOHOシネマズ日比谷 スクリーン1(Extra Large Screen) 2023年7月18日(火)PM12:50〜

御年80歳のハリソン・フォードが老骨にムチ打ってインディ・ジョーンズを演じた本作は、昔からのファンの間でいろいろと賛否両論かまびすしい。
オープニングでナチス兵士とくんずほぐれつの大乱闘を演じる若き日のジョーンズが、ハリウッドの俳優組合が43年ぶりにストライキを断行するきっかけとなった生成AI、というところにも皮肉な巡り合わせを感じます。

しかし、このシリーズだけは、『インディ・ジョーンズ クリスタルスカルの王国』(2008年)のように期待したぶんガッカリするかもしれない、という不安を抱えながらも、映画館へ観に行かないわけにはいかなかった。
42年前の第1作『レイダース 失われたアーク《聖櫃》』(1981年)から劇場公開時に必ず足を運んで、『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』(1984年)、『インディ・ジョーンズ 最後の聖戦』(1989年)までは何度も繰り返し観たA先生としては。

オープニングから20年以上が経過した1969年、アパートの自室で眠っていたジョーンズは、隣室のステレオががなり立てる大音量の音楽で目をこじ開けられる。
パンツ一丁でベッドから起き上がり、バスローブを羽織るフォードの肉体は、並みの80歳より鍛えられているかもしれないが、頬も喉の皮も垂れ下がって、TOHO日比谷シネマズのエクストラ・ラージ・スクリーンで観ると、誰しも老いからは逃れられないという現実を痛感せざるを得ない。

そんなジョーンズが追いかける今回の財宝『運命のダイヤル』とは、古代ギリシア・ローマ時代に天才数学者アルキメデスが開発した「アンティキティラのダイヤル」。
現実に存在した「アンティキティラ島の機械」に着想を得た古代の時計で、2つに割れたダイヤルを組み合わせれば時間を遡ることもできる、という一種のタイムマシンだ。

2つに割られたダイヤルの片方をナチスから奪取したジョーンズは、もう片方のダイヤルを発見しようと、第1作『レイダース』のように世界中を飛び回る。
そんなジョーンズの冒険に、ダイヤルを競売にかけて一儲けを企むジョーンズの親友バジル・ショー(トビー・ジョーンズ)の娘ヘレナ(フィービー・ウォーラー=ブリッジ)、ダイヤルを悪用して歴史の改編を企むロケット科学者ユルゲン・フォラー(マッツ・ミケルセン)がからむ。

お宝のアイデアも脇役・悪役のキャラクターも原点に立ち返った感があり、僕のような第1作からのファンには得心のゆく出来栄えと言っていい。
クライマックスはいささか飛躍し過ぎたきらいもあるが、シリーズ初登板のジェームズ・マンゴールド監督は、支離滅裂になりそうな展開を手堅くまとめている。

ラストシーンにはグッときた。
18歳で初めてシリーズ第1作を観た自分が、いまや60歳になっているという時の流れをしみじみと感じました。

オススメ度A(ただし僕と同世代のファン限定)。

A=ぜひ!🤗😱 B=よかったら😉 C=気になったら🤨  D=ヒマだったら😑

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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