『ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ』(WOWOW)🤨

Venom: Let There Be Carnage
98分 2021年 アメリカ=ソニー・ピクチャーズ・リリーシング

前作『ヴェノム』(2018年)はなかなか面白く、ウディ・ハレルソンが登場したエンドクレジットの続編の予告編も結構期待させた。
その続編が本作で、ハレルソンは連続殺人鬼の死刑囚クレタス・キャサディに扮し、主人公の新聞記者エディ・ブロック(トム・ハーディ)の取材を受けては特ダネを提供している、という役どころ。

ところが、刑務所でのインタビューの最中、ヴェノムがクレタスに噛み付いたことから、クレタスにもシンビオートが寄生してしまう。
かくして最初は仲がよかったはずのエディ=ヴェノムとクレタスが対決することになるのだが、前作ほど面白いとは言い難い。

一番の弱点は、前作の敵役ライオットに比べて、クレタスが変身したシンビオートのキャラが立っていないことだろう。
クレタスの恋人、絶叫で人を殺せるシュリーク(ナオミ・ハリス)にももう少し活躍の場を与えてほしかった。

エディ、元カノのアン・ウェイング(ミシェル・ウィリアムズ)、彼女の婚約者ダン・ルイス(リード・スコット)、それにヴェノムを加えた〝四角関係〟の見せ場も悪くはないけれど、こういう映画はやっぱり、悪役が存在感を示してくれないとね。
まだ続編が作られるようだから、次回に期待しましょうか。

オススメ度C。

A=ぜひ!🤗 B=よかったら😉 C=気になったら🤨  D=ヒマだったら😑

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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