心の癒しに秋の味覚を🍐

茨城県常陸太田市の梨、向島の栗きんとんどら焼き

9月は結局、正味5日しか東京の拙宅にいられず、25日間、広島県竹原市の実家に滞在していた。
2〜12日は入院していた父親の看病と請求書の処理などの手配、13〜23日は父親の葬儀と相続などの手続き、27〜30日が相続に加えて戸建の実家の掃除、などなど。

一件片付けたと思ったらまた一件、なかなか片付かなくて困っていたらまた二件、さらに三件と、様々なところから電話がかかってきたり、郵便物が届いたりする。
僕は一人息子で、母親も80代の後期高齢者だから、そうした手続きのすべてをひとりで処理していかなければならず、まだまだ先が見えない。

愚痴ではありません。
父親は僕に十分過ぎるほどの愛情を注いでくれ、物書きとして食べていけるようにしてもらった一番の恩人なのだから、この程度の苦労はむしろ当たり前だと思っています。

そうした最中、諸手続きとインタビュー仕事のためにいったん帰京した23日、巨人の川相さんから梨が届いていました。
茨城県常陸太田市の名産品で、段ボール箱には大きく「早くお召し上がりください」と書かれていて、前日の22日に到着したばかり。

帰京の日が先に延びていたら腐らせていた可能性もあるから、23日にいったん帰ってきて本当によかった。
さっそく、LINEでお礼方々、こちらの近況を知らせたところ、大変丁重なお悔やみの言葉を頂きました。

川相さんの梨は美味しかった。
ふだんは意識しないようにしていても、まだ胸の底では涙が静かに波打つような悲しみが続いているし、日々の手続や仕事でそれなりに疲れてもいる。

そういうとき、フルーツの甘味はまたとない疲労回復剤になった。
それが、川相さんのような旧知の友人に贈られたものなら尚更です。

今月4日は、先月上旬から予定していた旧知の巨人、読売、マスコミ関係者と4人でささやかな会合。
参加者は20〜30年来の付き合いで、父親が亡くなってから初めての飲み会は、またとない格好の気晴らしだった。

その際、参加者のひとり、元巨人の香坂さんが持たせてくれた手土産が、向島の〈栗きんとん・どら焼き〉。
これがまた元気の出る美味しさで、久しぶりに長めの原稿を書いていたきょう、執筆の最中に格好の補給食になりました。

率直に言って、僕はまだ父親を亡くしたという現実を受け止めきれていない、というのが正直なところです。
そうした中、いつものように、普段通り接してもらえる知人友人のありがたみを、改めて感じています。

このBlogの更新ペースを通常通りに戻すのは、もうしばらく先になるかな。
みなさん、今後ともよろしくお願いします。

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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