クラブチームのオープン戦、雨で中止の影響は?⚾️☔️

朝8時前、所沢航空記念公園野球場の正面玄関

きょう、朝9時半開始予定だった所沢航空記念公園野球場でのクラブチームのオープン戦、所沢グリーンクラブ−全府中野球倶楽部の試合は雨で中止になりました。
JR東日本野球部グラウンドでの練習(20日)と同じように都内で香坂英典コーチの車に同乗させていただき、7時半に到着して取材の準備をしていたのですが、まことに残念。

と書いても、一般の野球ファンにはなかなかピンとこないかもしれません。
同じアマチュア野球でも、高校、大学、社会人と比べると、はっきり言って社会的認知度が低いから。

しかし、このカテゴリーにも全日本クラブ野球選手権というれっきとした日本一を決める大会があって、社会人野球の都市対抗などを主催するJABA(日本野球連盟)によって運営されている。
全府中はそうした大会のひとつ、JABA東京都クラブ春季大会で優勝しており、9月に行われる秋季大会に向けてコンディションを上げていきたいところ。

ただ、クラブチームは学校や企業の部活と違い、選手も指導者も別に本業を持っていて、みんなが部費を払い、食費や交通費も自腹を切って参加しています。
練習や試合をするにもどこかの球場やグラウンドを借り、それも週に一度が限度で、なかなかフルメンバーが揃わない状況の中でやっていかなければならない。

東京都クラブ秋季大会は9月15日に開幕し、全府中は17日に初戦を迎える。
それまでにオープン戦でできるだけ実戦感覚を取り戻しておきたいところだったのに、その貴重な機会を雨で失ってしまった。

秋季大会までに練習できる機会は2度程度と限られており、今後オープン戦が組まれなければ、ぶっつけ本番で久しぶりの実戦に臨むことになる。
高校野球では長年投球数や練習量の多さが問題視され、プロではDeNAが9月に27試合という過密日程を強いられて青息吐息になっているけれど、クラブチームでは逆に、あまりに少ない練習の機会をいかにして結果に結びつけるかが問われているのです。

こういう制約の多い環境での野球は、本当に野球が好きでなければ続けられないでしょう。
これからも、香坂コーチや全府中のみなさんを応援しながら、秋季大会の行方を見守っていきたいと思います。

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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