若者同士が投げ合い、ベイスターズがサヨナラ勝ち⚾

プロ初登板初先発の広島・森下、初回先頭のDeNA・梶谷に左前安打

横浜スタジアムの開幕カード、DeNA-広島3戦目は両チームの未来を担う若手投手の投げ合いとなった。
大瀬良、今永というエース対決も見応えがあるけれど、こういうフレッシュな投手戦も見ていて力が入る。

DeNAの先発は巨人から移籍し、プロ7年目にして初めて開幕から先発ローテに入った25歳の平良拳太郎。
対するカープは即戦力ナンバーワンとの評価も高いドラフト1位新人、明大から入団した22歳の森下暢仁。

六回のマウンドに上がった平良

若いながらに苦労人の平良は、6回を投げて4度得点圏に走者を背負うも、5安打1失点にまとめる合格点のピッチング。
とくに0-1と1点ビハインドの六回、宮﨑のエラーで鈴木誠が出塁し、メヒアに左前安されて1死一・二塁とされた場面で、会沢を遊ゴロ併殺打に仕留めた辛抱強さが光った。

一方の森下も150㎞台の真っ直ぐ、140㎞台のカットボール、130㎞台のチェンジアップを自在に投げ分けてDeNA打線を翻弄。
こちらは7回4安打無失点と、完封も狙えるところだったが、肩、肘への負担を考慮した佐々岡監督がここまでで降板させた。

このまま九回まで抑えれば、森下が首尾よくプロ初勝利、と本人もカープ首脳陣もテレビの前のカープファンも期待していたら、その最終回に暗転。
新守護神のスコットがソト、佐野、ロペスに3連打を浴び、無死満塁から宮﨑にサヨナラ打を浴びて1死も取れずに逆転サヨナラ負けである。

まあ、しかし、往々にしてこういう展開になるのが野球なんですよね。
試合後のラミレス監督は「ハッピーです! グレートゲーム!」と破顔一笑。

「森下は非常にパワフルなピッチャーで、将来は広島のエースになるだろう」とカープのルーキーを絶賛したあと、「代えてくれてよかったよ」と思わず本音を吐露。
その森下に負けじと力投した平良を、「粘り強く投げて試合をコントロールしてくれたよ」と讃えることも忘れなかった。

なお、サヨナラ劇を招いたスコットはまだ抑えに固定される模様です。
カープにとっては、早めに課題が明らかになっただけでもよかったんじゃないか、ということにしておきましょう。

それにしても巨人は強いね。
阪神が弱いのかな?😅

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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