『七人の特命隊』(中古セルDVD)

(Ammazzali tutti e torna solo,Kill Them All and Come Back Alone/96分
 1968年 イタリア 日本公開1970年)

この映画はまだ中学生のころ、地上波テレビの洋画劇場で放送されたとき、両親と一緒に観た記憶がある。
DVDに封入された資料によると、放送日は1977年1月28日、番組はフジテレビの『ゴールデン洋画劇場』で、解説者は最近亡くなった高島忠夫さんだった。

原題の意味は「全員殺してひとりで帰って来い」。
南北戦争時代に南軍が組織した7人のチームが北軍の軍資金を強奪するのだが、メンバー6人が殺されて1人だけ残ったリーダーが金貨を独り占めしてしまう、というあまり後味のよくないお話である。

しかし、血も涙もないリーダー、フランク・マッケイに扮したチャック・コナーズはなかなかの好演。
マッケイに強奪を依頼するリンチ南軍大佐のフランク・ウォルフ、爆薬の専門家レオ・アンチョリ、ナイフの達人ジョヴァンニ・チアンフラグリア、軽業師アルベルト・デラクア、さらに本職はプロレスラーという怪力男ヘラクレス・コルテスなど、脇を固める俳優陣にも魅力的な顔ぶれをそろえている。

最初は南軍大佐だったウォルフが実は北軍大佐だった、という中盤のどんでん返しは無理があり過ぎて納得できないが、昔のマカロニウエスタンにうるさいこと言ってもしょうがないか。
ラスト、溜池の底に隠された金貨を手にコナーズが水中で破顔一笑し、ラオールの主題歌『ゴールド』がかぶさるエンディングは、中学時代にテレビで観たときそのまま、ほぼ正確に記憶していた。

なお、デジタル・リマスター版という割にはひどく画質が悪い。
オススメ度B。

ブルーレイ&DVDレンタルお勧め度2019リスト
A=ぜひ!(^o^) B=よかったら(^^; C=ヒマなら(-_-) D=やめとけ(>_<)
※ビデオソフト無し

58『ポランスキーの欲望の館』(1972年/伊、仏、西独)B
57『ロマン・ポランスキー 初めての告白』(2012年/英、伊、独)B
56『アイ,トーニャ 史上最大のスキャンダル』(2017年/米)A
55『ウインド・リバー』(2017年/米)A
54『アメリカの友人』(1977年/西独、仏)A
53『ナッシュビル』(1976年/米)A
52『ゴッホ 最後の手紙』(2017年/波、英、米)A
51『ボビー・フィッシャーを探して』(1993年/米)B
50『愛の嵐』(1975年/伊)B
49『テナント 恐怖を借りた男』(1976年/仏)B
48『友罪』(2018年/ギャガ)D
47『空飛ぶタイヤ』(2018年/松竹)B
46『十一人の侍』(1967年/東映)A
45『十七人の忍者 大血戦』(1966年/東映)C※
44『十七人の忍者』(1963年/東映)C
43『ラプラスの魔女』(2016年/東宝)C
42『真夏の方程式』(2013年/東宝)A
41『アベンジャーズ インフィニティ・ウォー』(2018年/米)B
40『マイティ・ソー バトルロイヤル』(2017年/米)B
39『ハン・ソロ スター・ウォーズ・ストーリー』(2018年/米)C
38『ザ・マミー 呪われた砂漠の王女』(2017年/米)D
37『デッドプール2』(2018年/米)C
36『スキャナーズ3』(1991年/加)C
35『スキャナーズ2』(1991年/米、加、日)C
34『スキャナーズ』(1981年/加)B
33『エマニエル夫人』(1974年/仏)C
32『死刑台のエレベーター』(1958年/仏)B
31『マッケンナの黄金』(1969年/米)C
30『勇気ある追跡』(1969年/米)C
29『サウンド・オブ・ミュージック』(1965年/米)A
28『ドクトル・ジバゴ 』(1965年/米、伊)A
27『デトロイト』(2017年/米)B
26『クラッシュ』(2004年/米)A
25『ラ・ラ・ランド』(2016年/米)A
24『オーシャンズ13』(2007年/米)B
23『オーシャンズ12』(2004年/米)C
22『オーシャンズ11』(2001年/米)B
21『オーシャンと十一人の仲間』(1960年/米)B
20『マッキントッシュの男』(1973年/米)A
19『オーメン』(1976年/英、米)B
18『スプリット』(2017年/米)B
17『アンブレイカブル 』(2000年/米)C
16『アフター・アース』(2013年/米)C
15『ハプニング』(2008年/米)B
14『麒麟の翼〜劇場版・新参者』(2912年/東宝)C
13『暁の用心棒』(1967年/伊)C
12『ホテル』(1977年/伊、西独)C※
11『ブラックブック』(2006年/蘭)A
10『スペース・ロック』(2018年/塞爾維亜、米)C
9『ブラックパンサー』(2018年/米)A
8『ジャスティス・リーグ』(2017年/米)C
7『ザ・リング2[完全版]』(2005年/米)C
6『祈りの幕が下りる時』(2018年/東宝)A
5『ちはやふる 結び』(2018年/東宝)B
4『真田幸村の謀略』(1979年/東映)C
3『柳生一族の陰謀』(1978年/東映)A
2『集団奉行所破り』(1964年/東映)B※

1『大殺陣』(1964年/東映京都)C

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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