最近、ちょっと物忘れが激しくて😣

今朝、散歩の途中で見かけたツートンカラーのツツジ
(画像と記事の内容は関係ありません)

記憶力がいいから忘れ物をしないとは限らない。
私、A先生は子供のころから、自分が取材したスポーツの試合、趣味で読んだ本や観た映画の内容は詳しく覚えているのに、外出するとよく忘れ物をする。

自転車仲間と遠出をしたときは、乗せてもらった友人の車中に携帯電話を忘れたり、自転車を輪行袋に入れる際にうっかりホイールシャフトを入れ忘れたり。
仕事で球場へ行くときも、サングラスをかけて東京ドームの前まで来て素通しの眼鏡を忘れたことを思い出したり、記者席でバッグからパソコンを取り出してACアダプタとケーブルを忘れたことに気づいたり。

自宅から近所のクリーニング屋へ歩いて行き、もう少しの距離まで来たら、肝心の洗濯物を持ってくるのを忘れていた、なんてこともあった。
ただ、取材、打ち合わせ、会食の約束などは忘れたことがなく、人間、ふだんはしっかりしている半面、時々は抜けちゃうところがあるのも当然だ、と自分では思っていたんですけどね。

ところが最近、俺、大丈夫か? と我を疑うような忘れ物が短い期間に3度も続いた。
最初は先週土曜、2日続けてベルーナドームへ出かける前日のこと。

天気予報が午後から雨だったので、愛用の折り畳み傘をザックに入れておこうとしたら、いつも置いている下駄箱の上にない。
では、ザックの底に入れっぱなしにしていたのかと思ったら、そこにもない(駄洒落にあらず)。

仕方なく、当日の日曜は大きめのビニール傘を持っていき、帰りの雨をしのいだ。
このときはもう、電車か立ち寄った先に折り畳み傘を忘れたに違いないと、すっかり思い込んでいました。

ベルーナドームからの帰り、この夜はお腹が空いたので、最寄駅の有楽町線江戸川橋駅で下りると、久しぶりに近所のラーメン屋に足を向けた(ふだんの晩ご飯は基本的に自炊)。
店外の券売機で買った食券をカウンターの上に出し、新書を読みながら出来上がりを待っていたら、ドアをノックする音がして、犬を連れた散歩者が千円札を4枚掲げている。

「どなたか、券売機のお釣りを忘れている人がいますよ」と、その散歩者に言われて、あっ、と思った。
僕が五千円札を入れて食券を買ったあと、お釣りを取るのを忘れていたのだ。

券売機はお釣りの取り忘れを防止するためのアラームを鳴らしていたのに、僕はそれにも気づかなかった。
親切な人がいてくれて助かった、とホッとしつつも、こんなこと、若いころはなかったよなあ、といささか愕然としてしまいました。

そして、一夜明けた月曜の午後、歯医者へ行くのでショルダーバッグを取り、ペットボトルや新書を入れようとチャックを開けたら、そこに失くしたはずの折り畳み傘があった。
このバッグは新宿の小守スポーツマッサージ療院へ行く際にいつも使っていて、最近行った先週木曜も午後から雨予報だったので念のために折り畳み傘を入れておいたのに、すっかり忘れていたのです。

こうして見つかるまで、まったく、チラリとも思い出さず、完全に記憶から抜け落ちていたのだから、われながら恐ろしい。
大丈夫か、俺、と思っていた矢先のきのう、またうっかり忘れてしまったことがある。

5月もまたマウンテンバイク遊びをしようと、自転車仲間数人に声をかけ、いったん日時を決めた直後、A先生にお仕事の依頼が入り、別の日に変更。
それぞれの友人にLINEやMessageで「この日で決定」と伝えておき、その夜は床に就いた。

で、一夜明けたきょう、山遊びの約束だけは絶対に忘れてはいけないからと、いつもスケジュールをメモしている月めくりカレンダーの5月をめくり、そこにボールペンで予定を記しておこうとした。
そうしたら、その日にはすでに先約が書き込まれていた、というか、自分で先約を大きく書いていたのです。

自転車仲間に慌ててお詫び、及び再調整のお願いの連絡をしたことは言うまでもありません。
ここまで続くと、さすがに自分で自分が信用できなくなってくる。

本当に、大丈夫か? 俺。
こんなこと書いていて、また重要な何かを忘れていたりしてないか。

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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