3位巨人、ただいま秋季練習中⚾️

午前中に行われたケース打撃

いよいよ日本シリーズの開幕を明日に控えたきょう、3連覇を逃し、3位に終わった巨人は、ジャイアンツ球場で秋季練習に取り組んでいた。
一軍主力は参加せず、若手と二・三軍の選手がキャッチボールから始まって、午前中はケース打撃、守備練習、午後からフリー打撃に汗を流している。

ブルペンでの投球練習を終えた投手陣が歩いてスタンドを移動していると、「トロトロ歩いてるんじゃないよ、走れ、走れ!」と元木ヘッドコーチが声を張り上げる。
相変わらず、首脳陣の中では元木ヘッドが一番声を出し、チーム全体を盛り上げていて、ファンがいればドッと笑い声が起きたところでしょうが、残念なことに巨人はまだ無観客を継続中。

僕がジャイアンツ球場に足を運んだのは、Numberの仕事で山口鉄也三軍投手コーチのインタビューに来た今年3月9日以来。
その前には1、2月に球団主催のPCR検査を受けるために来ているが、練習の取材を目的として訪ねたのはかれこれ2〜3年ぶりだったかな。

そんなに久しぶりに、何を目当てに行ったのかというと、この日から本格始動した川相昌弘・ファーム総監督。
就任後、ジャイアンツ球場で首脳陣、選手たちと初顔合わせした一昨日(17日)は背広姿だったけれど、今回は上下黒のジャージー姿でじっと練習を視察していたり、コーチや選手に声をかけたり。

そんな川相総監督の姿をスタンドでぼんやり眺めていたら、スーツ姿の水野雄仁さんから「(ファーム)総監督を見に来たね?」とツッコミが入りました。
そういうキンタ(選手時代の愛称)もいまやスカウト部長だから、巨人も変わったなあ、と思う。

そうした中、川相総監督がライトポールの下で延々と熱心に話し込んでいた相手は桑田真澄チーフ投手コーチ。
川相、桑田と言えば、巨人での選手時代から肝胆相照らすチームメート同士として有名だったけれど、今回のように指導者として巨人に所属することになったのは初めてである。

今後、ふたりが力を合わせて、どれだけ若手を一丁前の戦力に育て上げることができるか、しばらく長い目で見守りたい。
まあ、いくらいい選手を育てても、原辰徳監督が使ってくれなければどうにもならないんだけど、と思いながらグラウンドを見回したら、その原監督がどこにもいない。

某社の巨人担当記者に「監督はどこ?」と聞いたら、なんと「オフです」という返事。
何でも、祝日の来週火曜(23日)には紅白戦が行われるので、そのときには来るかもしれない、とのこと。

そういうことでいいのかな。
広岡達朗さんや伊原春樹さんが聞いたら、また厳しく批判されそうな気がします。


スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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