久しぶりに球場に帰っては来たけれど⚾️☔️

巨人の練習中、記者席で実家の前を流れる賀茂川の水位をチェック

きのうからプロ野球の後半戦がスタートし、僕もきょう、東京ドームで行われた巨人-中日戦から本格的なゲーム取材を再開しました。
1試合きっちり観戦するのはオリンピック前後の空白期間も含めて約1カ月半ぶりで、シーズン中にこれほどブランクが空いたのは、少なくともここ10年間はなかったはず。

そのぶん、生で試合を見られる喜びも大きく、正直に言うと、2~3日前からこの日が来るのを年甲斐もなく少々ウキウキしながら待っていた。
が、そこへ昨夜来、急激な前線の活発化によって西日本が記録的な豪雨になり、広島県に線状降水帯が発生。

僕の実家がある竹原市も7月10日以来の大雨に見舞われ、ゆうべの午前3時、二級河川・賀茂川が氾濫する恐れがあるとして、下流沿岸地域にレベル4の避難指示が発令されている。
この地域には実家も含まれており、実家の近くに設置された賀茂川の監視カメラ映像をネットでチェックしてみると、確かに水位が高い。

ただ、いざ避難しなければならなくなったら、一昨年のように必ず親父から連絡があるはず。
そこで、しばらくスマホで賀茂川の様子を見ながら、久しぶりに会った巨人のみなさんに挨拶。

フリー打撃で打撃投手を務める石井野手総合コーチ
原監督はきのう2打数無安打の小林に打撃指導

感染拡大の続くコロナ禍により、グラウンドには下りられないため、スタンドからフェンス越しに会話を交わすしかない。
そういう不自由な状況でも、ユニフォームやチームジャージを着ている昔馴染みの人たちに、「久しぶりですね」「元気でした?」「ワクチン射ってる?」などと声をかけられると、やっぱりうれしいものです。

練習終了後、念のために親父のスマホに電話したら、思った通りまだ避難はしていなくて、とりあえず2階に上がって様子を見ているところ。
一昨年避難した場所の環境があまりよいとは言えなかったこと、ネットでチェックしたら前線が徐々に南下しつつあることなどから、このまましばらく2階で待機する、という返事でした。

きょうの入場者数は6324人

コロナ禍の緊急事態宣言下で入場者数に上限が設けられているため、週末にもかかわらずスタンドはやはりガラガラ。
ただ、最近の感染者数の激増ぶりから、オリンピックや高校野球のように無観客にするべきではないかという声もよく聞く。

確かに、小池都知事が「最大級、災害級の危機」とまで言っているのに、ある意味、平時と同様にプロ野球の興行が行われているのは矛盾した話だ。
が、こうして久しぶりに閑散としたスタンドを目の当たりにすると、昔ながらの野球ファンとしてはいかにも寂しい、と感じてしまうのもまた人情である。

とくに、きょうは2位巨人が中日に勝ち、首位阪神が広島に負ければ、順位が入れ替わって巨人が首位に立つ、という後半戦最初のヤマ場だったから。
もっとも、そういうことを言っていたら、いつまでたってもコロナ禍は終息しないのかもしれないけれど。

なお、試合は巨人が丸の2本塁打などで6-1と中日に快勝。
試合後はヒーローとなった丸、6勝目を挙げたメルセデスのリモート囲みに参加し、久しぶりに野球記者気分を味わいました。

しかし、実家のある広島はいまだに大雨が続いています。
東京の新規感染者も5094人、重傷者も254人…。

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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