『コンフィデンスマンJP ロマンス編』(WOWOW)😏

116分 2019年 東宝

長澤まさみが詐欺師を演じたフジテレビの人気ドラマの劇場映画版。
とくれば、同じくフジテレビ主導で製作され、邦画史に残る大ヒットを記録した『踊る大捜査線 THE MOVIE』(1998年)くらいの面白さをつい期待してしまう。

キャストも『踊る大捜査線』に勝るとも劣らぬほどの豪華版。
長澤と詐欺師チームを組むメンバーが東出昌大、小日向文世、前田敦子、かつてこのチームに20億円を騙し取られて復讐に燃えるヤクザの親分が江口洋介、そうとは知らずに長澤が新たなターゲットに据えた香港財界の女帝が竹内結子、などなど。

長澤演じる主人公ダー子はいつもハイテンションで、天然が混じっていながらもここぞというところで頭のキレを見せる。
というキャラクターも、『踊る大捜査線』で織田裕二のハマリ役となった青島刑事が下敷きになっているように思えなくもない。

面白いことは面白い。
大型連休後半のステイホーム用エンターテインメントとして、お一人様でもカップルや家族でも楽しめる。

しかし、長澤の演技をハマっているか、スベっているかは、人によってかなり見方が分かれそう。
ぼくにはキャラの作り方があまりにあざとく感じられ、最後まで付き合うのがちょっとしんどかった。

竹内結子の女帝役、江口洋介の大親分役、長澤に恋い焦がれる東出昌大の役名が「ボクちゃん」というのも、ミスマッチなキャスティングとして見れば面白いんですが…。
クライマックスはどんでん返しに次ぐどんでん返しで大いに見せるけれど、最後の最後に明かされる〝真相〟はいささか反則でしょう。

まあ、そういうツッコミどころ満載の映画と思って観れば、十分に楽しめます。
コンゲーム(騙し合い)映画という作品の性格上、筋立ての紹介はしにくいので、今回はこのへんで…。

オススメ度C。

ブルーレイ&DVDレンタルお勧め度2020リスト
A=ぜひ!🤗 B=よかったら😉 C=気になったら😏  D=ヒマだったら😑
※再見、及び旧サイトからの採録

37『FBI:特別捜査班 シーズン1 #2緑の鳥』(2018年/米)A
36『FBI:特別捜査班 シーズン1 #1ブロンクス爆破事件』(2018年/米)B
35『THE GUILTY ギルティ』(2018年/丁)A
34『ザ・ラウデスト・ボイス−アメリカを分断した男−』(2019年/米)A
33『X-MEN:アポカリプス』(2016年/米)B※
32『X-MEN:フューチャー&パスト』(2014年/米)C※
31『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』(2011年/米)B※
30『X-MEN:ダーク・フェニックス』(2019年/米)D
29『ヴァンパイア 最期の聖戦』(1999年/米)B
28『クリスタル殺人事件』(1980年/英)B
27『帰ってきたヒトラー』(2015年/独)A※
26『ヒトラー〜最期の12日間〜』(2004年/独、伊、墺)A
25『ヒトラー暗殺、13分の誤算』(2015年/独)A
24『ハートブレイク・リッジ 勝利の戦場』(1986年/米)B
23『大脱出2』(2018年/中、米)D
22『大脱出』(2013年/米)B
21『記者たち 衝撃と畏怖の真実』(2018年/米)B
20『ハンターキラー 潜航せよ』(2018年/米)C
19『グリーンブック』(2018年/米)A
18『ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男』(2017年/英、米)B
17『天才作家の妻 40年目の真実』(2018年/瑞、英、米)B
16『デッドラインU.S.A』(1954年/米)B
15『海にかかる霧』(2014年/韓)A※
14『スノーピアサー』(2013年/韓、米、仏)A※

13『前科者』(1939年/米)
12『化石の森』(1936年/米)B
11『炎の人ゴッホ』(1956年/米)B※
10『チャンピオン』(1951年/米)B※

9『白熱』(1949年/米)A
8『犯罪王リコ』(1930年/米)B
7『ユリシーズ 』(1954年/伊)C
6『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』(2017年/泰)B
5『七つの会議』(2019年/東宝)A
4『キャプテン・マーベル』(2019年/米)B
3『奥さまは魔女』(2005年/米)C
2『フロントランナー』(2018年/米)B
1『運び屋』(2018年/米)A

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
先頭に戻る