高田川部屋〈初場所千秋楽祝賀会兼新年会〉🍻

左から高田川親方、竜電、輝の前で挨拶を行った林真理子さん

きのうはホテルニューオータニで行われた高田川部屋の〈初場所千秋楽祝賀会兼新年会〉に出席してきました。
この部屋の宴会に参加するのは昨年の5月場所千秋楽祝賀会以来2度目。

初場所は徳勝龍が20年ぶりの幕尻優勝を果たして大いに沸いたけれど、高田川部屋も部屋頭の竜電(西前頭8枚目)、輝(同11枚目)がともに10勝5敗とそろって2桁勝利。
来場所以降、3役昇進がかかるだけに、大勢の後援者や関係者が集まった。

司会はお馴染みの部屋付き立行司・式守伊之助さん。
新年会を兼ねているからか、挨拶に立った顔ぶれもすこぶる豪華で、参院議員・中川雅治、作家・林真理子各氏に加え、部屋内表彰式の際には作家・角田光代氏も登壇している。

しかし、最もお客さんに受けていたのはやはり、トークの巧みな高田川親方(元関脇・安芸乃島=広島県東広島市安芸津町出身)。
「今場所優勝した徳勝龍が神がかっていたと言われましたが、神がからせたのがそこにいるんですよね」と、12日目に徳勝龍に突き落とされた輝をチラリと見たら、さっそく場内爆笑。

そこですかさず、「はっきり言って、ここにいる2人(竜電と輝)は神がからなくても勝てるだけの実力を持っています、今場所も2桁勝ってるんですから」と持ち上げると、今度は盛大な拍手が巻き起こった。
返す刀で「それに引き換え、式守伊之助さんは3場所連続差し違えですよ、これは大変な問題ですよ」とやると、またまた場内は笑いの渦。

角盈男さん(中央)も竜電、輝の間に挟まれて軽妙なトークを披露

私が昔からお世話になっているプロ野球OB・角盈男氏(元巨人・日本ハム・ヤクルト)も、高田川親方に指名されてステージに登場。
のっけから「私も名前が〝角〟だけに、そろそろ〝角界〟に入ろうかと思っております」とやって笑いを取っていました。

角さんと高田川親方との付き合いは古く、親方が部屋を引き継いだ2009年ごろ、まだ関取が1人もいなかったころから応援している間柄。
本場所は東京だけでなく大阪、名古屋、福岡にも足を運び、この夜の祝賀会のあとには、接客に立ち働いていた若い力士たちを食事に連れて行ったとか。

歓談の最中には力士のグッズや色紙が当たる抽選会が行われ、最初の当選者10人限定で輝がくじ引きを務めた。
このとき、私の持っていた番号が当たり、竜電、今場所最後まで優勝を争った正代の色紙をいただきました。

竜電(左)との記念写真

せっかくだから竜電関と一緒に記念写真を撮ったほうがいい、と同行した人たちに言われ、そばを通りかかったところで1枚。
昨年、5月場所の祝賀会でも写真を撮らせてもらったのですが、私が「ありがとうございます」とお礼を言ったら、竜電関も「ありがとうございます」。

写真をリクエストする参加者に、自ら「ありがとうございます」と言うのがお相撲さんの流儀なんですね。
しかも、接客している間、決して面倒臭そうな表情を見せない。

小さいことのようだけれど、こういうところがちょっとプロ野球選手とは違うんだよな、と感じた部分でもある。
と感心していたら、「じゃあもっと撮りましょう」と周りに煽られ、ここから次々に写真を撮ることに。

輝(中)、FacebookつながりのAさん(右)と

輝は自身初の2場所連続2桁勝利で、来場所もこの調子で行けば3役昇進が見えてくるところ。
高田川親方は「3役以上(つまり横綱)も狙える」と言っています。

白鷹山(西幕下4枚目、初場所6勝1敗)と

白鷹山はかつて幕下優勝を果たし、東十両3枚目までいったこともある実力者。
初場所は6勝1敗と好成績だったので、今年は関取に返り咲いてもらいたい。

左・勝武士(東三段目、初場所4勝3敗)、右・湘南乃海(東幕下13枚目、初場所4勝3敗)と

湘南乃海は中学までは野球少年で、当時は角さんに手ほどきを受けていたほどの実力の持ち主だったそうです。
勝武士と書いて「しょうぶし」と読む左の力士は、28歳でも幕下で踏ん張っている頑張り屋のベテラン。

大辻(東序二段、初場所6勝1敗)と

大辻は昨年3月、初土俵を踏んだばかりの16歳。
2場所連続6勝1敗と、伸び盛りで勢いに乗っています。

松ヶ島(東序二段、初場所4勝3敗)と

松ヶ島は大辻の1年先輩で、デビュー2年目の17歳。
昨年までは序二段の壁に跳ね返されましたが、初場所は勝ち越しを決めたので、これをきっかけにしたい。

高田川親方と

最後は、帰り際に高田川親方と1枚。
親方はお客さんに一人一人「写真撮った? 大丈夫?」と声がけしていて、私が「大丈夫ですよ」と答える前に、Aさんが撮ってくれました。

ちなみに、ニューオータニでは伊勢ヶ濱部屋の祝賀会も行われており、13勝2敗で十両優勝した照ノ富士が紋付袴姿でお客さんのお見送りをしていた。
相撲の世界はプロ野球より一足早く新年が始まり、大いに活気付いている。

高田川部屋のみなさんも頑張ってください!
とりあえず、新年会ラッシュもこれで終了!

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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