やっぱり日韓戦は面白い

試合前、日韓両国の国歌斉唱は厳かな雰囲気

WBSC(世界野球ソフトボール連盟)プレミア12、決勝は白熱の展開となり、日本がめでたく初優勝して幕となりました。
これだけ盛り上がったのも、何だかんだ言って、〝世界一〟を決める相手が韓国だったからこそ。

今回は韓国の試合における日本人審判の微妙な判定があって、韓国のチームよりもメディアのほうがヒートアップ。
前回の第1回大会では準決勝で日本が韓国に逆転負けし、韓国が優勝している因縁などもからんで、試合前から独特の緊張感が漂っていた。

もっとも、だからと言って、日韓の選手同士、記者同士が現場で角突き合っていたわけではありません。
とくに韓国のチームや報道陣は、メディアの論調ほど現場で力んだり、熱くなったりしてはいなかったように思います。

このへん、現場ではいろいろな声が上がっていたけど、すべて割愛。
断片的に切り取った言葉をブログにアップすると要らぬ誤解を招きかねないので。

まあ、そういう両国間の微妙な雰囲気をすべて呑み込み、ゲームを盛り上げる要素にしてしまうのがスポーツであり、国際試合のいいところ。
国家間で争われる競技(スポーツ)は戦争の代償行為である、という先人の遺訓の重みを改めて感じました、ポジティブな意味でね。

日本がマウンド上で喜び合っている間、韓国はスタンドに向かってお辞儀

傑作だったのは、試合後の記者会見でのMVP鈴木誠也の対応。
代表質問に答えようとしてマイクを取ると、「すみません、質問を忘れちゃいました」。

これを2回続けてやったものだから、日韓双方の記者が笑うしかなかった。
隣にいた稲葉監督の対応がいつもながら大変生真面目だっただけに、鈴木選手の天然ぶりが会見場をほっこりさせてくれました。

誠也って、意外に癒し系なんだねえ。
いや、前からそうじゃないかとは思っていたけど(ウソじゃないよ)。

きょうで今年の野球の試合と興行はすべておしまい。
来年のキャンプインまで寂しくなるなあ。

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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