〝ロッテ本拠地16連敗〟に思うこと

今季から改築されたZOZOマリンスタジアム、外野の左中間、右中間のフェンスが4メートル前にせり出し、「ホームランゾーン」が新設された。

毎年、この時期には1、2度、ZOZOマリンスタジアムへロッテのオープン戦を見に足を運ぶ。
きょうのこの画像をご覧になればわかるように、天気に恵まれた日のココはとても気持ちがよく、野球を見るのにうってつけなんですよ。

グラウンドに出てみてびっくりしたのは、ベンチが倍以上広くなっていたこと。
7メートルも前に広げられ、カープの本拠地・マツダスタジアムのようにフェンスに乗り出せる簡易ベンチが作られている。

手前と奥のベンチの間が素振りでもできそうなほど広くなった

さらに、右中間、左中間のフェンスが4メートルも前に出され、ヤフオク!ドームのような観客席が新設されている。
4番の井上に加え、新外国人バルガス、元日本ハムのレアードが入団した今年、この改築のおかげでホームランが増えればいいんですけどね。

しかし、正直言って、肝心の試合は寂しい内容に終わりました。
打線はヤクルトのブキャナンをはじめ5投手に4安打無得点に抑えられ、投手陣は涌井が先発しながら塩見の1本塁打を含む7安打4失点。

新人の藤原は途中出場して1打席だけでセカンドゴロ、若手の平沢も1打席だけでファーストゴロ、2年目の安田は出番なし。
投手で注目していた新人・東妻は真っ直ぐの最速が153㎞を計測し、1イニングを1安打無失点に抑えたとはいえ、ツーアウトから死球とヒットなどで満塁のピンチを招いたところに不安が残る。

結果は0−4と完敗。
ロッテは昨年、公式戦で本拠地14連敗したままシーズンを終えており、今年のオープン戦でも1引き分けを挟んで2連敗と、計〝16連敗〟となった。

いったい、どうしてこんなことになってしまったのか。
これはいずれ、仕事で書くか、しゃべるかしなきゃいけないかもしれないなあ。

なお、試合後には1イニングを打者3人で抑えた中継ぎ要員・永野が学生時代から患っている「広場恐怖症」を公表。
これは公共交通機関などに長時間乗ることのできない精神障害の一種で、出場は当面、本拠地や近場の球場に限定されることになるそうです。

ぼくも15年前に会社を辞める間際には、様々な悩みやプレッシャーから鬱状態になり、約2年間精神神経科に通いました。
永野投手も、必ず病気を克服できる日が来ることを信じて頑張ってほしい。

そして、ロッテにも元気を取り戻してほしい。
せっかくあれだけ素質も人気もある若手がそろってるんだし、ロッテが強くないとパ・リーグは盛り上がらないんだから。

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
先頭に戻る