
115分 1949年 アメリカ=パラマウント・ピクチャーズ、ユニバーサル・ピクチャーズ モノクロ
日本公開:1950年
巨匠ウィリアム・ワイラーが監督し、主演のオリヴィア・デ・ハヴィランドがアカデミー主演女優賞を受賞したクラシック文芸作品。
オープニングから往年のハリウッドらしい格調の高さを感じさせるが、観ているうちにジワジワと恐ろしくなってくる。
デ・ハヴィランド演じるキャサリンは、医者で大富豪のオースティン・スローパー(ラルフ・リチャードソン)の一人娘。
そろそろ婚期を逸しそうな年齢に差し掛かっており、父オースティン、叔母ラヴィニア(ミリアム・ホプキンス)は社交界のパーティーで出会いの機会を作ろうとするものの、なかなかうまくいかない。
そこへ今で言うイケメンのモリス(モンゴメリー・クリフト)が現れ、スローパー家に週3回も通い詰めて結婚を迫る。
初心なキャサリンは激しく心動かされるが、モリスは親の遺産を使い果たしたばかりで、現在は無職と告白。
モリスはキャサリンを愛しているわけではなく、彼女が相続する財産が目当てだと睨んだオースティンはふたりの結婚に猛反対。
キャサリンがそれならいっそ駆け落ちしようと決心し、モリスとともにスローパー家の邸宅から出て行こうとしたところから、三者の関係が脆くも崩れていく。
父オースティンの本音、恋人モリスの本性を察知したキャサリンは、序盤の初心なハイミスから、大人の男と渡り合うしたたかな女へと変貌していく。
これを女性としての成熟と見るか、世の中の裏側を知って傷ついた結果と見るかは、人それぞれでしょうね。
現代のホラー映画『サブスタンス』でデミ・ムーアが演じたエリザベスも相当怖いが、76年前にデ・ハヴィランドのキャサリンが醸し出す恐怖は、文芸作品であるぶん、もっとリアルで生々しい。
と感じた僕は独り身なので、既婚者や女性だったらまた違う印象を抱くかもしれない、と付け加えておきます。
オススメ度B。
A=ぜひ!🤗😱 B=よかったら😉 C=気になったら🤨 D=ヒマだったら😑