『江戸川乱歩の美女シリーズ21 白い素肌の美女 盲獣』(BS松竹東急)😉

約109分 初放送:1983年4月16日PM9:02〜 製作:テレビ朝日、松竹
BS松竹東急 再放送:2025年6月22日AM8:00〜

原作は『盲獣』と謳われているが、大まかなストーリーは『一寸法師』を踏襲していると言っていい。
とはいえ、盲目の芸術家が実質的主役であることは確か。

その芸術家を本作で演じているのは中条きよしで、原作のような全盲ではなく、片目が潰れていて、顔半分が焼け爛れているというキャラクター。
怖さと不気味さを出そうという狙いはわかるけど、やはり中条きよしさんは歌手であって、どう見ても偏執狂の彫刻家には見えませんね。

クライマックスは中条による女体をモチーフとした彫刻が並んだアトリエでの大立ち回り。
大いに頑張ってはいるものの、これも増村保造監督、緑魔子主演の傑作、映画版『盲獣』(1969年、大映)の下手なモノマネと言うほかない。

ただし、そういうチープさが売り物のシリーズなので、笑いながら観ていられます。
「美女」の叶和貴子も脱がないながらにそこそこの好演でした。

オススメ度B。

A=ぜひ!🤗😱 B=よかったら😉 C=気になったら🤨  D=ヒマだったら😑

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
先頭に戻る