これも『シン・ウルトラマン』（2022年）のWOWOW初放送に併せてオンエアされた昭和の東宝特撮大作。
やはり小学生のころから地上波テレビ、レンタルビデオなどで飽きるほど観ているのだが、それでもこうして久しぶりに放送されると、やっぱり観ないではいられない。
長年海底の地下に潜んでいたムウ帝国が満を持して地球征服に乗り出し、旧帝国海軍軍人たちが南洋の島で秘かに建造した海底軍艦「轟天」で迎え撃つ。
と言っても、ムウ帝国の人間たちは皇帝（小林哲子）をはじめ、猊下（天本英世）、破壊工作員（平田昭彦、佐原健二ら）と日本人ばかりなのだから、いま観ると国家や民族間の戦争とは思えない。
とはいえ、轟天がムウ帝国の地下発電所に突入するクライマックスの特撮シーンは迫力も見応えもたっぷり。
轟天艦長・神宮寺大佐を演じる田崎潤は戦争体験者だけに、日本が負けたことを頑として認めず、かつての上官・楠見（上原謙）と口論を繰り広げる大芝居も、この時代ならではのリアリティと説得力を感じさせる。
最後は、ムウの滅亡を目の当たりにした皇帝が轟天から海に飛び込み、立ち上る噴煙に向かって泳いでいく。
この場面は初めて観た子供の時分、非常に強烈に脳裏に焼き付けられており、今回も思わずジーンとしました。
オススメ度B。
A＝ぜひ！🤗😱 B＝よかったら😉 C＝気になったら🤨 D＝ヒマだったら😑
