ジャイアンツ球場へイースタン・リーグの試合を見に行った⚾️

ジャイアンツ球場の空模様は朝からどんより

きょうはジャイアンツ球場に足を運び、何年ぶりかでイースタン・リーグの巨人−ロッテ戦を観戦。
1カ月近く前から予定していて、東スポの巨人担当、巨人の川相ファーム総監督に手配をお願いしていた取材でした。

コロナ前はジャイアンツ球場へ行きたいときに行き、ファームの選手や首脳陣を捕まえては話を聞いて、コラムの原稿にしたりネタを貯め込んだりしていたけれど、コロナ禍の真っ最中とあってはそうもいかない。
現在は、東京ドームと同じく東スポから巨人広報部に事前申請をしてもらうことが必要で、ジャイアンツ球場独自の特別ルールとして、受付で必ずPCR検査の陰性判定の提示を求められる。

だから、僕もきのう、例によって曙町の〈J-PVD東京ラボラトリー〉で無料PCR検査を受検。
コロナ前はそもそも受付自体がなく、警備員にNPBのパスさえ見せれば入れていたから、この2年間でコロナ禍に慣れたつもりでいても、改めて不自由な時代になったものだと感じないではいられません。

巨人の練習後、クラブハウスへ引き揚げる前の川相ファーム総監督にスタンドで久しぶりに取材、じゃなくて雑談。
お互い、早く昔のようにごく普通にやり取りができるころに戻らないかなあ、という思いを強くしました。

きょうのスタメン

きょうの試合のスタメンが発表されると、ロッテの1番が5年目の主砲候補生・安田尚憲(23)だったことに少々びっくり。
本来ならいまごろは、下位でも一軍のスタメンで出場していなければならない存在ですからね。

鳥越二軍監督がそんな安田を1番に入れているのは、1打席でも多く経験を積ませ、早く一軍で活躍してもらいたい、という育成方針によるものでしょう。
が、巨人の2年目・山本一輝(23)に2打席連続三振を含むノーヒットに抑えられ、二軍調整中の巨人・デラロサからセンター前へシングルヒットを打つのがやっと。

10年目でそれなりの実績を積み、正捕手は間違いないと見られていた田村龍弘(28)が二軍にいるのにも驚いた。
しかも、スタメンではなく途中出場だったのは、再調整の意味合いもあるかもしれないけれど、佐々木朗希とバッテリーを組んでいるドラフト1位ルーキー・松川虎大(18、市立和歌山)が売り出し中の折、田村本人は相当危機感を抱いているはず。

巨人・広岡の第3打席は右邪飛だったが

巨人では、1番に入った広岡大志(25)が1本塁打を含む3安打1打点と気を吐いた。
松井秀喜氏の背番号55の後継者、2年目の秋広優人(20)も1安打1打点をマークしたけれど、これはロッテの投手がヨレヨレだったから評価の対象にならない。

その投手とは、昨年シーズン途中にDeNAからトレードされた国吉佑樹(13年目・30)。
1−3と2点ビハインドで登板した八回、自らの四球がらみで満塁のピンチを招いて6失点、ワンアウトも取れずに後退させられた姿は痛々しかった。

結局、結果は11−1で巨人が大勝したものの、うち6点が国吉に献上されたもの。
その国吉から右前単打を打つまで、ロッテ先発・土肥星也(7年目、26)に抑えられていた4番・ウィーラーの状態も気になりました。

室内練習場のブルペンにはこんな張り紙が

試合後は二軍と入れ代わりで三軍の練習がグラウンドで行われる予定だったのですが、突然の豪雨で中止。
昔から、ここの天気は変わりやすいんだよね。

でも、期待の若手、復活を期す中堅、期待を裏切ってもがいている選手たちの群像を見られるファームの試合は実に面白い。
帰宅途中、LINEで「来月もよろしくお願いします」と川相ファーム総監督に伝えたら、彼はちょうどグラウンドにシートをかぶせる作業の手伝いを終えたところでした。

こういう裏方の仕事も厭わない指導者がファームのトップにいれば、もっともっと伸びる若手が出てくるはず。
一軍の戦いが厳しくなる夏場、二・三軍からどんな戦力が台頭してくるか、楽しみに待ちたいと思います。

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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