中田翔ばかりが注目されるけど、牧秀悟も頑張ってます⚾️

巨人の5番に中田が入り、DeNAの4番からオースティンが消えたスタメン

予想通り、中田翔がきょうのDeNA戦で5番・ファーストでスタメンに入った。
原監督が中田を途中起用したきのうの試合で2打席立たせたときから、きょうの先発起用を見据えての布石だろうな、とは思っていました。

きのうまで5番・ファーストに入っていた中島には恐らく、「また力を貸してもらう時が来るから」と、元木ヘッドコーチあたりが因果を含めているはず。
巨人の首脳陣はふだんから、そういうケアはしっかりやっているので。

記者席のモニター画像より

試合前には、長嶋終身名誉監督が中田を激励し、東京ドームの球団役員席で試合を観戦。
中田の突然の移籍、無期限出場停止処分の解除に対する批判も少なくないだけに、巨人、及び読売グループとしても中田復帰をイメージアップしようと躍起になっているようです。

〝巨人1号〟2ランを放ってダイヤモンドを回る中田

そんな周囲の期待に応えて、1-4の3点ビハインドで迎えた七回、中田はDeNA・今永から左翼スタンドへ〝巨人1号〟2ラン。
いろいろ批判されていても、こういうお膳立てを整えられた試合できっちり結果を出して見せるところは、やっぱりスターだなと思う。

この直後、ウィーラーにも同点とするソロ本塁打が飛び出し、流れは完全に巨人に傾いたか、とも思われた。
最後の見せ場は4-4の同点で迎えた九回、2死走者なしで迎えたDeNA・三嶋と中田の対決。

ここで中田にサヨナラの一発が出れば、とスタンドから大きな拍手が巻き起こったけれど、この打席はまったくタイミングが合わず、あえなく三ゴロに打ち取られ、引き分けでゲームセット。
とはいえ、久々に最後までワクワクさせてくれた試合でしたね。

四回、3点目のタイムリーを打った牧

この3連戦では中田ばかりが注目されていたけれど、DeNAも巨人を相手に2勝1分けと黒星をつけられなかったのは立派。
とくに、きのうは代打で3ラン、きょうはスタメンで3点目のタイムリーを打った牧の復調ぶりが頼もしい。

前半戦は腰に張りが出て、約1カ月戦線を離脱。
その間に自分の打撃をもう一度見つめ直し、しっかり修正することができたそうで、これはベイスターズにとっても大きな好材料になるでしょう。

ちなみに、きのうのホームランは「せっかくのチャンスなので、後ろに(つなごう)とか考えずに、自分が決めてやろうと思っていました」。
セ・リーグの後半戦は、こういう生きのいいルーキーがいるベイスターズが台風の目になる、ような気がします。

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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