【きょう3日発売!】東京スポーツ『赤ペン!!』335

日曜(1日)に国立競技場で行われた陸上・男子100メートル決勝のテレビ中継を観ていて、派手な演出に目を奪われた視聴者は多かったと思う。
スタート直前、あの大きな競技場の照明を落とし、出場する選手がアナウンスされるたび、レーンいっぱいに名前と顔写真が映し出される演出は非常に斬新だった。

今回の東京オリンピックはコロナ前から、画期的な最新デジタル技術を世界的にお披露する〝デジタル・オリンピック〟でもあるともっぱらだった。
CG映像とテレビ中継のハイテクの粋を凝らし、観客にも視聴者にもいままでにないビジュアルに驚嘆することになるだろう、と。

そういう最先端の技術については、僕などにはとても説明できません。
ただ、もし長嶋さん(巨人終身名誉監督)があの男子100メートル決勝を国立競技場で観ていたら、さぞかしエキサイトされていただろう、と思うんですよ。

「ヘイ、カール!」

テレビ中継を観ていて、あの長嶋さんならではの甲高い声を思い出した人は多いんじゃないかな。

30年前の1991年8月26日夜、旧国立競技場で世界陸上・男子100メートル決勝が行われた直後。
親交のあったカール・ルイスが、当時の世界記録9秒86で優勝すると、スタンドでリポーターを務めていた長嶋さんは、矢も盾もたまらず立ち上がるや、「カール、カール!」と連呼したのである。

しかし、91年世界陸上の〝名場面〟は、思わぬ波紋を広げた。
長嶋さんは当時、第1次巨人監督を80年に解任されて11年連続浪人中。

毎オフのように復帰を期待する声が起こり、大洋(現DeNA)や西武が監督招聘に動いたこともあったから…。
というオリンピックにまつわる長嶋さんのお話、詳しくはきょうの東スポ、大スポ、中京スポ、明日朝の九スポ(掲載日は変更あり)で御一読ください!

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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