『華麗なる一族』(WOWOW)😉

720分(全12話、1話60分) WOWOW 初放送:2021年4月18日〜7月11日

WOWOW開局30周年記念作品として、超大作映画並みの規模で製作されたテレビドラマ。
山崎豊子の代表作である同題原作に忠実にドラマ化されているそうで、重厚感たっぷりの作品に仕上がっている。

阪神銀行頭取にして万俵コンツェルンの総裁・万俵大介(中井貴一)が、地銀5位から都銀にのし上がるべく、「小が大を食う銀行合併」に乗り出す。
そのターゲットとして大同銀行に狙いを定め、三雲祥一頭取(石黒賢)を追い落とそうと、役員会で三雲に反目している綿貫千太郎専務(六角精児)を味方につけて様々な裏工作を開始。

そうした最中、万俵コンツェルンの系列会社、長男・鉄平(向井理)が専務を務める阪神特殊製鋼が建設していた香炉が爆発事故を起こすと、万俵は阪神銀行から阪神特殊製鋼への融資を制限し、大同銀行が過剰融資に陥るよう画策。
ついには阪神特殊製鋼を倒産、三雲を大同銀行役員会での頭取解任へと追い込み、万俵自らは大同銀行と合併した東洋銀行の頭取に収まる。

万俵は鉄平に対し、自分の子種から生まれた息子ではなく、妻・寧子(麻生祐未)が自分の父親に手込めにされてできた子供ではないかという疑惑を抱いていた。
かねてから自分の出生に疑問を抱いていた鉄平も、父に阪神特殊製鋼を潰されたあげく、新会社からも追い出され、騙されていたことを知り、万俵家から出て行く。

そうした万俵、鉄平父子の確執を縦軸として、万俵家の閨閥結婚を推進する家庭教師で、大介の愛人でもある高須相子(内田有紀)、彼女に逆らう次男・銀平(藤ヶ谷太輔)、次女・二子(松本穂香)の相剋が横軸となって絡む。
非常にダイナミックな人間ドラマであり、がっちりと構成されていて、全12話をまったく飽きさせない。

ただ、毎週観ている間中、どうにも困ったことが一点。
これは個人的好みの問題になるが、僕には最後まで、中井貴一が熱演すればするほど、中井貴一は中井貴一にしか見えない、という違和感というか、もどかしさというか、が募った。

自分の父が成し得なかった地銀から都銀への脱皮と発展を夢見、この野望を達成するためなら4人の子供たちに閨閥結婚を押し付け、父の子種から生まれた長男を破滅させることも厭わない万俵大介。
と思って観ようにも、中井がこれまで演じてきた善人のイメージは最後まで払拭しきれなかった、というのが正直な感想である。

オススメ度B。

ブルーレイ&DVDレンタルお勧め度2021リスト
A=ぜひ!🤗 B=よかったら😉 C=気になったら🤨  D=ヒマだ ったら😑
※再見、及び旧サイトからの再録

67『日の名残り』(1993年/英、米)A※
66『メメント』(2000年/米)B
65『プレステージ』(2006年/米)B
64『シン・ゴジラ』(2016年/米)A※
63『キングコング:髑髏島の巨神』(2017年/米)B※
62『GODZILLA ゴジラ』(2014年/米)B※

61『見知らぬ乗客』(1951年/米)B
60『断崖』(1941年/米)B
59『間違えられた男』(1956年/米)B
58『下女』(1960年/韓)C
57『事故物件 恐い間取り』(2020年/松竹)C
56『マーウェン』(2019年/米)C
55『かもめ』(2018年/米)B
54『トッツィー』(1982年/米)A※
53『ジュディ 虹の彼方に』(2019年/米)B
52『ザ・ウォーク』(2015年/米)A※
51『マン・オン・ワイヤー』(2008年/米)B※
50『フリーソロ』(2018年/米)A
49『名も無き世界のエンドロール』(2021年/エイベックス・ピクチャーズ)B
48『ばるぼら』(2020年/日、独、英)C
47『武士道無残』(1960年/松竹)※
46『白い巨塔』(1966年/大映)A
45『バンクーバーの朝日』(2014年/東宝)A※
44『ホームランが聞こえた夏』(2011年/韓)B※
43『だれもが愛しいチャンピオン』(2019年/西)B
42『ライド・ライク・ア・ガール』(2019年/豪)B
41『シービスケット』(2003年/米)A※
40『6才のボクが、大人になるまで。』(2014年/米)A※
39『さらば冬のかもめ』(1973年/米)A※
38『30年後の同窓会』(2017年/米)A
37『ランボー ラスト・ブラッド』(2019年/米)C
36『ランボー 最後の戦場』(2008年/米)B
35『バケモノの子』(2015年/東宝)B
34『記憶屋 あなたを忘れない』(2020年/松竹)C
33『水曜日が消えた』(2020年/日活)C
32『永遠の門 ゴッホが見た未来』(2018年/米、英、仏)B
31『ブラック・クランズマン』(2018年/米)A
30『ナイブズ・アウト 名探偵と刃の館の秘密』(2019年/米)A
29『徳川いれずみ師 責め地獄』(1969年/東映)C
28『残酷・異常・虐待物語 元禄女系図』(1969年/東映)B
27『徳川女系図』(1968年/東映)C
26『狂った野獣』(1976年/東映)A
25『一度死んでみた』(2020年/松竹)B
24『ひとよ』(2019年/日活)C
23『パーフェクト・ワールド』(1993年/米)B
22『泣かないで』(1981年/米)C
21『追憶』(1973年/米)B
20『エベレスト 3D』(2015年/米、英、氷)B※
19『運命を分けたザイル』(2003年/英)A※
18『残された者 北の極地』(2018年/氷)C
17『トンネル 9000メートルの闘い』(2019年/諾)C
16『ザ・ワーズ 盗まれた人生』(2012年/米)A※
15『9人の翻訳家 囚われたベストセラー』(2019年/仏、比)A
14『ハウス・オブ・カード 野望の階段 シーズン6』(2018年/米)C
13『大時計』(1948年/米)B
12『汚名』(1946年/米)B
11『マザーレス・ブルックリン』(2019年/米)B
10『エジソンズ・ゲーム』(2017年/米)C
9『ジョン・ウィック:パラベラム』(2019年/米)C
8『ジョン・ウィック:チャプター2』(2017年/米)B
7『ジョン・ウィック』(2014年/米)C
6『容疑者、ホアキン・フェニックス』(2010年/米)C
5『宇宙戦争』(2005年/米)B
4『宇宙戦争』(1953年/米)B
3『宇宙戦争』(2019年/英)B
2『AI崩壊』(2020年/ワーナー・ブラザース)B
1『男はつらいよ お帰り 寅さん』(2019年/松竹)C

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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