『臨場』横山秀夫😁😢

発行:光文社 光文社文庫 定価590円=税別
第1刷:2007年9月20日 第20刷:2019年12月15日
単行本発行:2004年8月 光文社

プロ野球のキャンプ取材中、出張先の沖縄に持って行った横山秀夫さんの連作短編集4冊目。
2009年にテレビ朝日でテレビドラマ化されて高視聴率を挙げ、オリジナル脚本による続編や映画化版も製作されたが、僕は観ていない。

「臨場」とは、事件現場で初動捜査に当たり、遺体や遺留品などを最初に調べることを意味する警察組織の専門用語。
L県警で捜査一課の調査官を務め、数々の難事件を解決し、余人を持って替え難いとの評価を得ている〝終身検視官〟倉石義男が本作の主人公である。

このカリスマ検視官が遺体を調べると、自殺が他殺、他殺が自殺と、同僚の刑事たちの見立てがことごとく引っくり返されてしまう。
数々の難事件を解決してきた手腕に憧れる刑事、サツ回りの記者も多く、若手の後輩には「先生」と呼ばれており、その人望を妬んで検視官の職権を剥奪しようと企む上司もいる。

テレビドラマ化されて好評を博したことからもわかるように、今回も一篇一篇の完成度は極めて高く、とくに退官間際の警察官と母親との絆を描いた『餞』が印象に残った。
ただ、倉石は過去の横山作品のキャラクターに比べると、やることなすことあまりに完璧で、カッコよ過ぎるような気がしないでもないですね。

😁😢

2021読書目録
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6『第三の時効』横山秀夫(2003年/集英社)😁😳
5『顔 FACE』横山秀夫(2002年/徳間書店)😁😢
4『陰の季節』横山秀夫(1998年/文藝春秋)😁😢🤓
3『JR上野駅公園口』柳美里(2014年/河出書房新社)😁😭🤔🤓
2『芸人人語』太田光(2020年/朝日新聞出版)😁🤣🤔🤓
1『銃・病原菌・鉄 一万三〇〇〇年にわたる人類史の謎』ジャレド・ダイアモンド著、倉骨彰訳(2000年/草思社)😁😳🤔🤓

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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