『引き裂かれたカーテン』(NHK-BSP)😏

Torn Curtain 128分 1966年 アメリカ ユニバーサル・ピクチャーズ

〝サスペンスの巨匠〟アルフレッド・ヒッチコックの代表作はほとんど観ているはずだが、この作品は初見。
劇場公開時は通算50本目の記念作品として宣伝されたものの、撮影当時66歳だったヒッチコックが老境に入っていることを忍ばせる出来栄えで、現在もそれほど高く評価されていない。

『映画術 ヒッチコック/トリュフォー』(1981年、晶文社)でフランソワ・トリュフォーがヒッチコックに面と向かって言っているように、本作の序盤40分はまったく面白くない。
主人公はアメリカ宇宙委員会に所属する物理学者マイケル・アームストロング(ポール・ニューマン)と彼の助手で婚約者のサラ・シャーマン博士(ジュリー・アンドリュース)。

アームストロングはコペンハーゲンで開かれる学会で講演を行う予定だったのに、急用ができたのでストックホルムへ行くとサラに嘘をつき、秘かに東ベルリンに向かう。
疑惑を抱いたサラは無理矢理アームストロングについていき、彼が亡命学者として歓待されている場面に遭遇。

この光景を目の当たりにしたサラは、なんてこと、アタシの将来の夫は売国奴だったのね! と大ショック。
が、当時人気全盛の主役ニューマンがそんな役をやるわけがなく、中盤にくると案の定、真の目的は東ベルリンの天才学者リント教授(ルードウィヒ・ドナート)が発見した数式を聞き出し、母国に持ち帰ることだったと打ち明ける。

ニューマンとドナートの漫才みたいなやりとりはそれなりに面白く、アームストロングとサラが東ベルリンの市バス臨時便を装った逃走車で脱出を図るくだりもなかなかの見せ場になってはいる。
しかし、2人がバレエ団の衣装カゴに潜り込むアイデアは、いまとなってはオチが見え透いていてちっともハラハラしない。

それ以前に、ニューマンとアンドリュースのキャラと演技がヒッチタッチにフィットしていない、つまりミスキャストだったのが最大の弱点なのだが。
まあ、そう言っては実もフタもないか。

オススメ度C。

ブルーレイ&DVDレンタルお勧め度2020リスト
A=ぜひ!🤗 B=よかったら😉 C=気になったら😏  D=ヒマだ ったら😑
※再見、及び旧サイトからの再録

76『大いなる勇者』(1972年/米)A※
75『さらば愛しきアウトロー』(2018年/米)A
74『インターステラー』(2014年/米)A
73『アド・アストラ』(2019年/米)B
72『FBI:特別捜査班 シーズン1 #16ラザロの誤算』(2019年/米)C
71『FBI:特別捜査班 シーズン1 #15ウォール街と爆弾』(2019年/米)C
70『FBI:特別捜査班 シーズン1 #14謎のランナー』(2019年/米)D
69『FBI:特別捜査班 シーズン1 #13失われた家族』(2019年/米)D
68『ハウス・オブ・カード 野望の階段 シーズン2』(2014年/米)A
67『記憶にございません!』(2019年/東宝)B
66『新聞記者』(2019年/スターサンズ、イオンエンターテイメント)B
65『復活の日』(1980年/東宝)B
64『100万ドルのホームランボール 捕った!盗られた!訴えた!』(2004年/米)B
63『ロケットマン』(2019年/米)B
62『ゴールデン・リバー』(2018年/米、仏、羅、西)B
61『FBI:特別捜査班 シーズン1 #12憎しみの炎』(2019年/米)B
60『FBI:特別捜査班 シーズン1 #11親愛なる友へ』(2019年/米)B
59『FBI:特別捜査班 シーズン1 #10武器商人の信条』(2018年/米)A
58『FBI:特別捜査班 シーズン1 #9死の極秘リスト』(2018年/米)B
57『病院坂の首縊りの家』(1979年/東宝)C
56『女王蜂』(1978年/東宝)C
55『メタモルフォーゼ 変身』(2019年/韓)C
54『シュラシック・ワールド 炎の王国』(2018年/米)C
53『ハウス・オブ・カード 野望の階段 シーズン1』(2013年/米)A
52『FBI:特別捜査班 シーズン1 #8主権を有する者』(2018年/米)C
51『FBI:特別捜査班 シーズン1 #7盗っ人の仁義』(2018年/米)B
50『FBI:特別捜査班 シーズン1 #6消えた子供』(2018年/米)B
49『FBI:特別捜査班 シーズン1 #5アローポイントの殺人』(2018年/米)A
48『アメリカン・プリズナー』(2017年/米)D
47『夜の訪問者』(1970年/伊、仏)D
46『運命は踊る』(2017年/以、独、仏、瑞)B
45『サスペクト−薄氷の狂気−』(2018年/加)C
44『ザ・ボート』(2018年/馬)B
43『アルキメデスの大戦』(2019年/東宝)B
42『Diner ダイナー』(2019年/ワーナー・ブラザース)C
41『ファントム・スレッド』(2017年/米)A
40『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』(2019年/米)B
39『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』(2019年/米)A
38『スパイダーマン:ホームカミング』(2017年/米)A
37『ビリーブ 未来への大逆転』(2018年/米)B
36『ワンダー 君は太陽』(2017年/米)A
35『下妻物語』(2004年/東宝)A
34『コンフィデンスマンJP ロマンス編』(2019年/東宝)C
33『FBI:特別捜査班 シーズン1 #2緑の鳥』(2018年/米)A
32『FBI:特別捜査班 シーズン1 #1ブロンクス爆破事件』(2018年/米)B
31『THE GUILTY ギルティ』(2018年/丁)A
30『ザ・ラウデスト・ボイス−アメリカを分断した男−』(2019年/米)A
29『X-MEN:アポカリプス』(2016年/米)B※
28『X-MEN:フューチャー&パスト』(2014年/米)C※
27『X-MEN:ファースト・ジェネレーション』(2011年/米)B※
26『X-MEN:ダーク・フェニックス』(2019年/米)D
25『ヴァンパイア 最期の聖戦』(1999年/米)B
24『クリスタル殺人事件』(1980年/英)B
23『帰ってきたヒトラー』(2015年/独)A※
22『ヒトラー〜最期の12日間〜』(2004年/独、伊、墺)A
21『ヒトラー暗殺、13分の誤算』(2015年/独)A
20『ハートブレイク・リッジ 勝利の戦場』(1986年/米)B
19『大脱出2』(2018年/中、米)D
18『大脱出』(2013年/米)B
17『記者たち 衝撃と畏怖の真実』(2018年/米)B
16『ハンターキラー 潜航せよ』(2018年/米)C
15『グリーンブック』(2018年/米)A
14『ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男』(2017年/英、米)B
13『天才作家の妻 40年目の真実』(2018年/瑞、英、米)B
12『デッドラインU.S.A』(1954年/米)B
11『前科者』(1939年/米)C
10『化石の森』(1936年/米)B
9『白熱』(1949年/米)A
8『犯罪王リコ』(1930年/米)B
7『ユリシーズ 』(1954年/伊)C
6『バッド・ジーニアス 危険な天才たち』(2017年/泰)B
5『七つの会議』(2019年/東宝)A
4『キャプテン・マーベル』(2019年/米)B
3『奥さまは魔女』(2005年/米)C
2『フロントランナー』(2018年/米)B
1『運び屋』(2018年/米)A

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』、WEDGE Infinity『赤坂英一の野球丸』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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