東京スポーツ『赤ペン!!』254

関根潤三さんが9日に93歳で亡くなりました。
私は格別親しかったわけではありませんが、球場で挨拶するたびに関根さんが背筋を伸ばし、「こんにちは」と丁寧にお辞儀をされていたことを思い出します。

そんな関根さんの薫陶を受け、「オレも将来はああいう指導者になりたいと思ったもんだよ」と言っていたのが、現DeNAチーフ打撃コーチの田代富雄さん。
あっ、やっぱり関根さんは優しかったから、と思ったらとんでもない。

「あんなに厳しい人はいなかったぞお」と田代さん。
大洋(現DeNA)監督時代の関根さんが、〝地獄の伊東キャンプ〟で田代さんをとことんシゴいたエピソードは、拙著『最後のクジラ 大洋ホエールズ・田代富雄の野球人生』(2013年/講談社)の大きな読ませどころとなった。

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朝刊の九スポは明日掲載の予定です。

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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