里山であわや遭難

右回りループ後半、すっかり冬色になった風景

先月9日以来、ちょうど1カ月ぶりに〝翔んでS県〟H市の里山をマウンテンバイクで走ってきました。
今朝は寒かったので、厚手のウインドブレーカーを着込み、その下には冬用アンダーシャツとパーカー、さらにネックウォーマー、イヤーガード、グローブの下にもインナーグローブ、ソックスの上にウインドストッパーと完全防備。

しかし、最寄駅から里山まで舗装路を走っている最中、ジワジワと汗が沸いてきて、アプローチに辿り着いたころには汗びっしょり。
ここでパーカーから夏用ジャージ、薄手のウインドブレーカーに着替え、ネックウォーマー、イヤーガード、インナーグローブをザックに収納し、いざ里山へ!。

トレイルを走るのは今年18回目、うちH市は今回で17回目。
これだけ足を運んでいるのに、ちっとも上手くならないのは、われながら情けない限りであります。

春先のように週一ペースで通っている間は目も身体も路面に慣れ、ある程度スムーズに走れたんですが、夏以降はブランクが空き過ぎ、毎回初心者状態。
それでもめげずに行ってきたのは、今週末、1年ぶりに西伊豆のトレイルツアーに参加するため。

去年は後半で膝が震え、握力をなくし、ボロボロになっちゃったので、少しでもトレーニングをしておかなきゃ、と思ったわけ。
だったら、西伊豆ではもっと優しいコースを走ればいいようなものだけど、一緒に行くチャリ友がみんな上手くてタフなものですから。

と、意気込んで里山に入ったものの、右回りループのせせらぎをクリアするのに4回かかり、前半の上り坂も上り切る一歩手前で後輪がズルッといって無念の足つき。
寺の上に出る根っこバリバリの下りを、思ったよりイイ感じ(当社比)に下れたのが収穫と言えば収穫かなー。

左回りループ、ゴール地点近くに通行禁止の立札が

右回りよりも下りが楽しい左回りは、ゴール地点が現在通行禁止。
前回はその下りコースに出る前に左のエスケープルートを選択したが、今回はどこからどこまでが通行止めになっているのかを確かめておきたくて、行けるところまで行ってみた。

そうしたら、通行禁止区間はゴールまであとほんの少し、20メートルあるかないか、というところ。
逆に言えば、立札が立てられた地点まではこれまで通り、この下りコースをしっかり楽しむことができる。

しかし、ここにはゴール地点以外、下山できる出口がないんですよ。
下りコースを後戻りするか、上り返しの脇道に出るかして、前回走ったエスケープルートまで行くしかない。

ここで、えーい、そんな面倒臭い回り道なんぞできるか! と短気を起こしたA先生。
道なんかなくても里山から出られりゃあいいんだと、自転車を押して下りようとしたのがまずかった。

道なき道を延々と歩くも、すぐそこに下界が見えているのに、下りようとしたところはすべて崖になっていて、しかも眼下には川が流れている。
どこかに渡れる場所はないかと探しているうち、どんどん空が暗くなり、お腹もグーグー鳴り始めた。

一時は遭難するんじゃないかと思ったけど、約40分ぐらい右往左往した挙げ句、徒歩で川を渡り、自転車を担いでやっと脱出!
帰りに寄ったつけ麺屋〈百川〉のビー、いやその、美味な百兵衛つけそばが、いつもより大変美味しく感じられました。

さあ、ひとっ風呂浴びて、今夜最初のビールを飲もう!
でも、週末の西伊豆が不安だな〜。

飯能駅近く〈百川〉の百兵衛つけそば850円
スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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