カープはバイトもスゴイんです

カープの試合前のフリー打撃

カープと巨人の試合を取材したのは3月29~4月1日の開幕カード以来。
今シーズンはここまで、マツダスタジアムでこのカードが2度組まれているのに、カープが東京ドームへ来る機会がなかったのです。

今季序盤は開幕カードから5カード連続で負け越し、スポーツ紙に「優勝確率0%」などと書かれていたころはどうなることかと思っていた。
が、きょうの東京ドームには首位チームとして今季初見参。

打線も1番・野間、2番・菊池涼、3番・バティスタ、4番・鈴木、5番・西川と、やっと先発オーダーが固まってきた。
…と、東出打撃コーチに話しかけたら、こんな答えが返ってきた。

「いやいや、安心して見ていられるのは2番と4番だけ。
1、3、5番はそうでもないですよ」

そのココロは…という話は週明けにでも仕事の原稿で書きます。
さらに何か収穫はないかと探したところ、あるチーム関係者がこんな証言。

「バティスタの外野守備がうまくなりましたよ。
ああ見えて、バティスタの守備に対する意識は非常に高いんです」

「へえ、なんでそんなに高くなるんでしょうね」

「ウチはフリー打撃の最中、バイトで外野を守ってる子のレベルが非常に高いですから。
10年以上やってる子なんて、下手なプロの選手よりも上手い」

そうか、カープはバイトもすごいのか。
今度マツダに行ったらもっと注意してフリー打撃を見よう。

なお、試合は8-3でカープが快勝し、今季の連勝を10まで伸ばしました。
試合前に話題になったバティスタは2本ホームランを打ち、ヒーローインタビューで「明日も応援よろしくお願いします!」。

一方、敗れた巨人・原監督は1点差まで追い上げていた五回、石川のけん制死について聞かれ、「わが軍の不徳の致すところです」。
「まだプレッシャーという言葉を使うには値しない」と、シーズンは先が長いことを強調していた。

それはそれとして、九回に代打で出場した長野がヒットを打ったとき、スタンドの歓声はものすごかった。
カープファンがスタンディングオベーションをしていたのはもちろん、巨人ファンの中にもオレンジタオルを回している人がいましたね。

長野も選手冥利に尽きたのではないでしょうか。
それではまた明日!

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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