ベイスターズの10連敗目を取材した

一回、巨人・ビヤヌエバ に先制2ランを打たれたあとも力投を続けるDeNA・京山、打席は巨人・亀井

今朝、東京ドームに顔を出したら、「あれ? どうして来てるんですか」と知り合いの記者に言われた。
「赤坂さんがきょう取材に行くなら、ここ(の巨人−DeNA戦)じゃなくて神宮(のヤクルト−広島戦)でしょう」というわけ。

カープはきのうから神宮でヤクルトとの3連戦、初戦に勝って8連勝し、4月中に借金を完済して勢いに乗っているところ。
こういうときこそ試合を見に行きたい、と思わないでもないんだけれど、最近はベイスターズのチーム状態も気になる。

きのうまで9連敗しているベイスターズが、きょうトンネルを脱出できるか、それとも10連敗に達してしまうのか。
そういう試合のほうが、カープが9連勝するか8連勝で止まるかより、いろいろと見どころの多いゲームになるのでは、と考えたのです。

連敗中にもかかわらず、ラミレス監督は試合前、いつものように報道陣の囲み取材に対応。
試合前の打率が1割8分3厘と不審にあえぐ宮﨑と「直接話し合った」ことを明かし、「技術的、肉体的には問題ない。いまのスランプの原因はメンタル」と分析して見せた。

練習の合間、田代チーフ打撃コーチ、永池内野守備走塁コーチに私から挨拶。
「調子はいいんですよ。いいって言わなきゃ。こういうときは」と永池コーチはあえて明るく笑っていました。

しかし、試合は先発投手の京山が初回に2点を先制され、終始巨人のペースで進み、2-7でDeNAの完敗。
ラミレス監督は試合後、10連敗について聞かれ、「誰も予測していなかったし、望んでいなかったこと。明日もやり続けるしかない」と言葉を絞り出した。

宮﨑はこの試合もノーヒットで、打率は1割7分5厘まで下降している。
それでも、「第2打席で初球をファウルしたスイングはよかった。ああいう打撃ができるようになっているのは、調子が上向いているからだ」とラミレス監督は明日もスタメンで起用すると明言。

明日の先発はドラフト1位ルーキーの上茶谷。
今年の新人投手の中では即戦力ナンバーワンと言われ、ここまで4試合に先発登板しながら、不運もあっていまだに勝ち星なしの2敗。

こういう投手が連敗を止めれば、チームも勢いを取り戻すはず。
というわけで、明日もカープではなく、ベイスターズを取材に行く予定です。

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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