『ちはやふる 結び』(WOWOW)

 競技かるたを題材とした青春ドラマの快作『ちはやふる-上の句-/-下の句-』(2016年)の続編にして完結編。
 ヒロイン綾瀬千早(広瀬すず)を中心とした瑞沢高校かるた部のメンバーが、悲願の日本一を目指して高校生活最後の競技大会に臨む。

 今回は千早を挟んで微妙な三角関係にあった同級生男子のうち、綿谷新(新田真剣佑)が千早に「好きや」と告白。
 一方、真島太一(野村周平)は東大生のかるた名人・周防久志(賀来賢人)に心酔し、東大を目指して受験勉強に血眼になるあまり、かるた部をやめて東京都大会を欠場してしまう。

 シナリオとしてはよくできているが、この筋立てでは男子ふたりが前面に出てきて、肝心の千早が表舞台から一歩引いた形になるのが残念。
 新キャラとして太一に横恋慕する花野菫(優希美青)が登場し、千早とどのように絡むのかと期待させるが、コメディリリーフになっているだけで存在感が薄い。

 また、前作と同様、競技かるたのルールと戦術が説明不足でわかりにくく、「運命線」が勝敗を分けるクライマックスの盛り上がりもいまひとつ。
 千早のライバルだったクイーン・若宮詩暢(松岡茉優)のキャラクターも、前作を見ていなければ笑えないだろう。

 とはいえ、千早をはじめとするかるた部のメンバーは相変わらず魅力たっぷりで、青春ドラマとしての完成度は及第点。
 これから見る人は競技かるたのルールを予習しておき、全3作を通して鑑賞すれば、結構楽しめると思います。

 オススメ度B。

(2018年 東宝 128分)

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※A=ぜひ!(^o^) B=よかったら(^^; C=ヒマなら(-_-) D=やめとけ(>_<)

4『真田幸村の謀略』(1979年/東映)C
3『柳生一族の陰謀』(1978年/東映)A
2『集団奉行所破り』(1964年/東映)B
1『大殺陣』(1964年/東映京都)C

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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