
倉本聰が36年ぶりに書き下ろした映画用のオリジナル脚本を、本木雅弘、小泉今日子、中井貴一など豪華キャストで作品化した話題作。
『沈まぬ太陽』(2009)、『Fukushima 50』(2020)など、評価の高い超大作を手がけたベテラン若松節朗が監督を務めている。
日本が誇る画家・田村修三(石坂浩二)の展覧会のレセプションで、代表作『落日』が贋作であることに気づいた田村が自らマスコミに公表する。
いったい、誰がこの贋作を描いたのか、別の美術館館長・清家(仲村トオル)が調査を進めるうち、田村の大学の同期生だった津山竜次(本木)が浮上。
津山は学生時代に困窮しており、キャンバスを買う金にも困っていたことから、師匠の画家の作品を塗り潰して自分の絵を描き、退学処分になっていた。
さらに、今では田村の妻になっている師匠の娘・安奈(小泉)が、学生時代は津山の恋人だったこともわかってくる。
津山の行方を探る清家、田村、安奈の前に、「津山の番頭」を名乗るスイケン(中井)が登場。
贋作の背後に隠された過去の秘密と人間関係が明かされていく。
ストーリー自体はよくできているが、津山がなぜ贋作専門の絵描きになったのか、スイケンがなぜ津山の面倒を見続けているのか、肝心の登場人物の動機や経緯がわからないため、観ていて感情移入しにくい。
鬼気迫る表情でキャンバスに絵具を塗りつける本木の熱演も、観る人によって感動の度合いに差が生じるはず。
脚本、監督、俳優と人気も実力もある映画人が作り上げた力作ではあるが、作り手の思い入れが先行し過ぎており、観客を置いてきぼりにしがちな部分が目につきました。
観終わった後、内容が腑に落ちず、首を捻った人も少なくないでしょうね。
オススメ度C。
A=ぜひ!🤗😱 B=よかったら😉 C=気になったら🤨 D=ヒマだったら😑