
138分 2025年 アメリカ=ワーナー・ブラザース・ピクチャーズ PG12
黒人を虐待する白人集団KKKの根城だったミシシッピー州の田舎町に、シカゴでアル・カポネの子分として鳴らした黒人の双子スモークとスタック(マイケル・B・ジョーダン1人2役)が帰ってくる。
彼らはKKKの親玉(デヴィッド・マクドナルド)から製材工場と土地を買い取り、黒人のための酒場兼ダンスホールに改装。
スモークは駅前でハーモニカを吹いていたスリム(デルロイ・リンドー)を雇い、スタックは故郷で再会した従兄弟サミー(マイルズ・ケイトン)に伝説のギタリストが弾いていたギターを与え、ホールで演奏させる。
オープンの夜、店内はスリムのピアノ、サミーのギター、それにサミーが憧れるパーリン(ジェイミー・ローソン)の歌で大盛り上がり。
この熱気溢れる場面の最中、エレキギターを抱えた現代のヒップホップ歌手、レコードを操作するターンテーブルDJが登場。
ブラック・ミュージックによる幻想的なムードが最高潮に達している中、クラシックギターを抱えたレミック(ジャック・オコンネル)率いる白人3人組がやってきて、俺たちにも歌わせろとスモークに迫る。
レミックの正体は吸血鬼で、従っている夫婦2人も彼に噛みつかれて吸血鬼に変貌していた。
レミックたちはスモークに追い返された後も店の周りをうろつき、隙を見ては黒人たちに襲いかかり、スモークの友人を次々に吸血鬼に変えていく。
吸血鬼たちはもともとアイルランド移民で、店の中でブルースを歌い続ける黒人たちに張り合うようにギターを奏で、アイルランド民謡『Rocky Road to Dublin』を歌う。
アイルランド移民は黒人を自分たちと同じ吸血鬼にすることで種族を増やし、黒人たちは彼らに抗ってアイルランド移民を滅ぼそうと戦い続ける。
本作はつまり、両者の民族音楽とホラー映画のキャラクターによって描かれた映画作家ライアン・クーグラー(監督・脚本)の黒人論であり、民族論であり、アメリカ文化論なのだ。
ホラー・エンターテインメントとして大変面白くできている半面、観終わった後で胸にズシリと重いものが感じられ、民族とは何か、民族同士の交流はこれからどのように発展していくのかと思いを巡らせずにはいられない。
オススメ度A。
A=ぜひ!🤗😱 B=よかったら😉 C=気になったら🤨 D=ヒマだったら😑