『村上宗隆ドキュメンタリー MUNE Let’s get to work』(Netflix)😉

76分 2026年 制作:吉本興業 配信:Netflix

3月に開幕するWBCの日本戦を独占配信するNetflixが、本番に先駆けて配信を始めた関連ドキュメンタリー作品の1本。
ヤクルト最後のシーズンとなった昨年、ケガを克服して復帰した村上宗隆の姿、その年のオフにポスティングシステムでシカゴ・ホワイトソックスに移籍するまでの経緯が描かれている。

動きのある場面がほとんどリハビリやトレーニングばかりなので、全体としては単調な印象を受ける。
しかし、メジャーからのオファーを待つ45日間、村上がトレーニングに励みながら徐々に不安を露わにしていく過程はなかなか興味深い。

期限切れ3日前になってホワイトソックスからオファーがあり、1日前にやっと契約にこぎつけた村上が、「一時は日本に帰ることも考えた」ともらした表情が印象に残る。
恐らく、本音でしょうね。

村上が代理人契約を結んだ大手エージェント会社ESM(エクセル・スポーツ・マネジメント)が日本のプロ球団顔負けのトレーニング施設を所有。
担当者のケーシー・クロース氏が「これだけの設備を持っているのはわれわれだけだ」と村上に向かって自慢しているところに、最近のスポーツビジネスの実情の一端が垣間見えた。

なお、本作の制作は日本の吉本興業が請け負っている。
今後は岡本和真や今井達也など、新太にメジャーでプレーする日本選手も同様にドキュメンタリー化され、ネトフリで配信されるようになるかもしれない。

ネトフリがWBCの運営会社MLBIに払う独占配信権料は日本円で約150億円と言われ、今年の大会が盛り上がり、ネトフリの契約者数が増えれば、次回大会ではさらに値上げされることも考えられる。
そうなったら、日本の地上波テレビ局にとっては、束になっても払える額ではないだろう。

そこで気になるのが、NHKによるメジャーリーグ中継の今後である。
1999年にNHKが電通を通じてTBS、フジテレビと一緒に獲得した放映権の契約は2年後の2028年に更新される予定だが、大谷翔平が爆発的人気を誇る今、どれだけ高騰するか、NHKをはじめ、日本の放送関係者は戦々恐々だという。

ひょっとしたら、今後はメジャー関連のコンテンツはすべてネトフリで観ることになるのかな?
まあ、日本のプロ野球もすでに地上波テレビからBS、CS、ネットのコンテンツに移行しつつあるから、これも時代の流れか。

オススメ度B。

A=ぜひ!🤗😱 B=よかったら😉 C=気になったら🤨  D=ヒマだったら😑

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。2010〜2026年、東京スポーツでコラムや野球記事を連載。 日本文藝家協会会員。Yahoo!ニュース公式コメンテーター。
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