『アントニオ猪木をさがして』(Netflix)🤨

107分 2023年 ギャガ

アントニオ猪木の死から1年後、関係の深かった人物へのインタビューで構成したドキュメンタリー。
プロレスラーでは藤浪辰爾、藤原喜明、棚橋弘至、オカダカズチカ、芸能人では有田哲平、神田伯山、安田顕、菅原大吉などが猪木との親交や思い出を振り返る。

詳しく紹介されている〝死闘〟はマサ斎藤との巌流島の決闘(1987)。
ダウン寸前にまで追い込まれたビッグバン・ベイダーとの〝名勝負〟(1996)で、この試合は僕も東京ドームのリングサイド席で観戦している(あくまでもプロレスとしての死闘であり、名勝負ですが)。

大変きれいにまとめられているが、タイガー・ジェット・シン、スタン・ハンセンとの抗争にまったく触れていないのはやはり食い足りない。
オンタイムで熱中していたファンとしては、あの時代こそ、「5しかない相手の力の7も8も引き出し、10の力で仕留める」という猪木流のプロレスが最も輝いていたように思うから。

途中で挟まる猪木ファンの年代別ドラマパートも、はっきり言ってつまらなかった。
「猪木をさがす」のなら、他に深掘りすべきところがまだまだたくさんあるはずなんよなあ。

まあ、猪木のどこをどうピックアップするかは好みの範疇の問題だ、と言われればそれまでですが。
あ、福山雅治のナレーションはよかったですね。

オススメ度C。

A=ぜひ!🤗😱 B=よかったら😉 C=気になったら🤨  D=ヒマだったら😑

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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