『ジェフリー・エプスタイン 権力と背徳の億万長者』(Netflix)😉

Jeffrey Epstein: Filthy Rich
全4エピソード 224分 2020年 アメリカ=Netflix 16+

巨万の富を利用して児童への性虐待を働き、富豪や著名人にも少女買春を斡旋した上、その映像をネタに恐喝を働いていたとも言われる〝謎の億万長者〟エプスタインのドキュメンタリー。
トランプ大統領やクリントン元大統領、セクハラで逮捕された映画プロデューサーのハーヴェイ・ワインスタインもエプスタインとは長年の付き合いで、買春の顧客だったのではないかと疑われている。

内容が内容なので、本作は児童に対する性虐待について触れており、不快な思いをするかもしれない、という注意書きのテロップが各エピソードのオープニングに出てくる。
次から次へと登場する性被害者たちは全員実名で顔をさらし、エプスタインに強要された行為を詳しく語っており、観ているうちに息が詰まるような不快感を伴う迫力を感じないではいられない。

さらに驚かされるのは、被害者たちがFBIにエプスタインによる性被害を訴え出た時、エプスタインが秘かにカネの力に物を言わせてFBIに働きかけ、被害者たちの声を握りつぶそうとしたことである。
エプスタインがいかにしてそれだけの財産を築いたかについては謎が多く、これから明らかになるかと思われた矢先、ニューヨークの矯正施設に収容中に自殺してしまった。

実際には他殺だったのではないかと言われていることから、いずれはまた様々な新事実が明らかになるかもしれない。
その経緯がドキュメンタリーになっても、それほど観たいとは思わないけど、ついつい観ちゃうだろうな、やっぱり。

オススメ度B。

A=ぜひ!🤗😱 B=よかったら😉 C=気になったら🤨  D=ヒマだったら😑

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
先頭に戻る