
『ドライブ・マイ・カー』(2021)で知られる濱口竜介監督が、長野県の小さな集落を舞台に、観光開発事業をめぐって巻き起こる人間ドラマを描いた作品。
非常によくできているのだが、ラストシーンには思わず首をひねりたくなる違和感が残った。
ストーリーの軸は町外れに一人娘と暮らす男・巧(大美賀均)と、ここにグランピング場(キャンプ場とホテルを併設したリゾート施設)を誘致しようとする企業の下請け会社で働く高橋(小坂竜士)との葛藤と相克。
高橋たちが住民説明会を開くと、地元住民たちから浄化槽の位置を疑問視する声が上がり、水質汚染の可能性があることから紛糾する。
住民たちと会社の板挟みになった高橋は、何度も巧の下に足を運んで理解を求めるが、ぶっきらぼうな巧はなかなかまともに相手にしてくれない。
このくだりで、巧が薪割りをしている最中、高橋が自分にもやらせてほしいと言い出し、最初はうまくいかなかったところで、巧が一言コツを教えるときれいに割れる、というシーンが印象的だ。
濱口監督はそうした丁寧な描写の積み重ねで心の触れ合いを描き、観る者を作品世界へ誘っていく。
と、ここまではリアリズムに徹しているのだが、エンディングにきてガラリとタッチが変わってしまう。
この幕引きを肯定的に捉える批評も多いけれど、僕自身は今ひとつ納得できませんでした。
あくまで個人的感想ですが。
オススメ度B
A=ぜひ!🤗😱 B=よかったら😉 C=気になったら🤨 D=ヒマだったら😑