『新幹線大爆破』(1975年/Netflix)🤗😱

152分 東映 1975年

現在、Netflixのリブート版(というより正統的続編か)『新幹線大爆破』が大ヒットしているため、この1975年の東映版も配信が始まった。
中学生の頃からテレビ放送版で何度も観ているが、改めて再見したらやっぱり面白い。

ただし、劇場公開時は評価こそ高かったものの、一般の映画ファンにはソッポを向かれ、興行的には惨敗に終わっている。
最大の敗因は、明け透けに書いてしまうと、大仰なタイトルとは裏腹に、結局のところ、新幹線が「大爆破」されないからだろう。

当時、一般紙に掲載された映画評には、こんな〝最大の欠点〟が指摘されていた。
いよいよ新幹線が爆弾の起動する時速80キロ以下に減速する際、宇津井健ら国鉄関係者が新幹線がイメージする爆発シーン(しかもハッキリ言ってチャチ)が挿入されるので、最終的には爆発しないと察しられ、それまでの緊張感が吹き飛んでしまう、というのだ。

そりゃそうだよなあ。
作品全体の出来栄えや面白さはさておいて、何だ、散々引っ張っておいて、爆発せずに終わりかよと、当時の観客が拍子抜けしたとしても不思議はないし、僕もちょっぴりそう思いました。

その点、今年のリブート版は、精巧なミニチュアを使って派手に新幹線をぶっ壊してくれる。
未見の方は是非ご覧ください!

オススメ度A。

A=ぜひ!🤗😱 B=よかったら😉 C=気になったら🤨  D=ヒマだったら😑

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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