
竹原のわが家の庭の片隅には、父親が立てた巨大なアンテナがある。
いや、親父が自分で立てたわけではなく、もちろん業者に依頼して立ててもらったものなんですが。
父親は若いころ、アマチュア無線を趣味にしていて、よく2階の書斎にこもって海外のハム(HAM=アマチュア無線家)と交信し、QSLカードをやりとりしていた。
その後、インターネットの普及に伴ってそちらに興味が移り、このアンテナも文字通り「無用の長物」となってしまった。
竹原を舞台とした名作アニメ『たまゆら~hitotose~』(2011年)では、最終話のワンシーンが賀茂川の土手に設定され、主要キャラの背景にわが家があり、このアンテナもしっかり描き込まれている。
その場面だけスクショして母親に見せたら、「お父さんが立てた電信柱まで描いてあるわ」と感心していた。
その際、「あの電信柱どうする? 引っこ抜く?」と母親に聞かれたが、別に立ったままでも困ることはないので、ほったらかしにしている。
が、もしそう遠くない将来、実家じまいをするとしたら、アンテナをどう処分するか、本気で考えなければならないかもしれない。
となると、工事費はいくらかかるんだろう?
やっぱり、当分は立ったままにしておくか。
