『ブラック・フォン』(WOWOW)🤨

The Black Phone
107分 2021年 アメリカ=ユニバーサル・ピクチャーズ PG12
日本公開:2022年 配給:東宝東和

1978年のコロラド州デンバー北部で子供の連続誘拐事件が発生し、主人公フィニー・ブレイク(メイソン・テムズ)もさらわれて地下室に拉致されてしまう。
犯人はいつも不気味な仮面をつけていて、町の人々にグラバーと呼ばれて恐れられていた中年男(イーサン・ホーク)。

地下室の壁には黒い固定電話(ブラック・フォン)が据え付けられており、そこに以前グラバーに誘拐されたフィニーの友だちから電話がかかってくる。
彼らに励まされたフィニーは何とかグラバーの目を盗んで脱出を図るのだが。

製作はホラー映画専門のジェイソン・ブラム、監督は『ドクター・ストレンジ』(2016年)の演出やテレビシリーズ『スノーピアサー』(2020年)の製作を手がけたスコット・デリクソン、原作は〝ホラーの帝王〟スティーヴン・キングの息子ジョー・ヒルの同名小説。
血飛沫が飛び交う生臭い場面の積み重ねでサスペンスを盛り上げ、そこにいじめられっ子のフィニーがたくましく成長してゆく過程を織り交ぜていく、という製作陣の狙いはよくわかる。

ただし、フィニーの成長譚が前面に出ているぶん、純粋なホラー映画として観ると、主人公が殺されてしまうかもしれない、という恐怖感や不安感が希薄。
それだけに後味は爽やかで、日米ともに評価はまずまずだったそうですけど、個人的にはビミョーだったなぁ。

オススメ度C。

A=ぜひ!🤗 B=よかったら😉 C=気になったら🤨  D=ヒマだったら😑

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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