西田セガサミー、2年連続準決勝で散る⚾️

走者を背負っても力投するセガサミー・草海

予想以上に白熱している都市対抗もきょうの準決勝、明日の決勝と2日を残すのみ。
ここまできたら、西田真二監督率いるセガサミー(東京都)に優勝してほしかったが、残念ながらHonda熊本(大津町)に1点差でサヨナラ負けを喫した。

セガサミーの先発は1回戦、2回戦と好投したエース・草海光貴(23)で、この日も8回を投げて2安打1失点(自責0)と非の打ちどころのないピッチング。
五回に失った1点も、二塁打のあと、犠打で三進され、二ゴロに打ち取った間に本塁へ生還されたものだから責められない。

盛り上がるセガサミー応援団

しかし、ここまで大量得点を挙げてきたセガサミー打線が、この日はHonda熊本の先発・片山雄貴(28)を攻めあぐんだ。
ふだんは抑えの片山が3年ぶりに先発してきたことが西田監督にとっても予想外だったのか、初回から五回まで毎回安打し、3度得点圏に走者を進めながらあと1本が出ず。

最後の攻撃となった九回表も簡単に2死を取られて万事休すか、と思われたところで、準々決勝で満塁本塁打を放った中川智裕(24)がまさかの同点ソロホームラン。
決勝進出まであとひとりとなり、つい投げ急いだ片山の初球フォークボールを完璧なタイミングで捉えた。

これで流れはセガサミーかと思われたその裏、しかし、今度は草海に代わった2番手・陶久亮太(31)が、Honda熊本の4番・古寺宏輝(23)に、まさか、まさかの二乗となったサヨナラソロ本塁打。
野球の1球の怖さをまざまざと感じさせるゲームで、セガサミーの今シーズンは終わった。

ちなみに、西田監督は就任1年目の昨年も準決勝まで駒を進めながらHonda(狭山市)に敗退し、今年は同じHondaでも熊本に惜敗と、何とも悔しい結果となった。
来年は何とか雪辱を果たし、都市対抗の黒獅子旗を勝ち取ってほしいものです。

試合終了後の整列にサヨナラ本塁打を見上げたセガサミーの外野手たちが少し遅れて駆けつける

なお、準決勝第2試合は9−3で東京ガスがNTT東日本に圧勝。
明日の決勝はHonda熊本−東京ガスという九州と東京の対決となりました。

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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