散歩中、我が母校を横目に見ながら🎓

きょうの散歩データ

明け方まで降り続いた雨があがったきょう、東京の最高気温は13.2℃。
しばらく拙宅にこもりきりだったので、起床した直後は空腹感が乏しく、朝散歩の距離を2㎞ちょっとに伸ばしてみた。

毎朝、軽く体操をしている白銀公園

おかげで朝ごはんが美味しく食べられると、ランチの前にも腹を減らしておきたくなって、午前11時半から3日ぶりに皇居方面へウォーキング。
きょうは前々回の17日、前回の20日とはコースを変え、久しぶりに我が母校へ足を向けました。

法政大学・市ヶ谷キャンパスの富士見ゲート
その隣のボアソナードタワー

たまにこの前を通りかかるたびに、俺が通っていた1980年台前半とはすっかり様変わりしてしまったなあ、と思わないではいられない。
昔の校舎は中途半端に昭和っぽくて、廊下には吸い殻の溜まった灰皿が置いてあって、中核派(という学生運動グループ)の根城だった学館のボックスには時々警察がガサ入れをしたりもしていた(本当です)時代の雰囲気は皆無。

俺の時代にもこれほどの校舎や設備があれば、もっと真面目に勉強したんだけどな。
いや、やっぱり落第しないようにサボれるだけサボって、映画やプロレスばかり観に行ってたかもな。

と、今時の学生が羨ましくなるほどのキャンパスなのに、ご多分に漏れず、昨年からのコロナ禍のため、法政でもオンライン授業が続いているという。
僕の先輩、後輩、同級生の中には、自分の子供を入学させた人もいると聞くが、こんなにきれいな校舎に通えない、というのは気の毒な話です。

千鳥ヶ淵公園入口
ボート乗り場は休業中

我が母校の裏手に回ると、今回は靖国神社、北の丸公園に寄らず、千鳥ヶ淵公園を散策。
正午過ぎとあって、ベンチではサラリーマンやOLの人たちが、それぞれ適度な距離を置いてお弁当を食べていました。

ここから半蔵門へ出て、また皇居周辺道路を早足で半周。
きょうは二松学舎のロゴ入りジャージを着た高校生ランナーがいっぱいいて、次から次へとA先生を抜いていく。

昔、「桜田門外の変」が起こったあたり

二重橋前で女子がふたり、僕の前に出ると、「わあ、いい天気」「気持ちいいね」と、両手を広げて笑い声をあげながら、見る見る小さくなっていった。
若いっていいなあ、と久しぶりに素直に、単純に思えた光景で、何となく自分が虫明亜呂無の短編小説の登場人物になったような気がした。

つい最近、電話で話した高校時代の同級生は、1年10カ月先の定年まで待たず、自ら早期依願退職を選択。
恐らく、それなりに条件の良いはずの再就職先の紹介も断って、これから何をやるかは自分で考えるよ、と前向きに話していた。

僕はこのコロナ禍でも例年通り、2月はプロ野球のキャンプ取材に行く予定。
会社を辞めて16年目、いつまでこういう仕事を続けられるかわからないし、もう若くもないけれど、両手を広げ、全身で陽射しを浴びたくなる気持ちだけは忘れないでいよう、と思う。

スポーツライター。 1986年、日刊現代に入社。88年から運動部記者を務める。2002年に単行本デビュー作『バントの神様 川相昌弘と巨人軍の物語』(講談社)を上梓。06年に独立。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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