『メタモルフォーゼ 変身』(WOWOW)😏

변신/Metamorphosis 113分 2019年 韓国
日本劇場未公開 WOWOW初放送:2020年5月28日 

WOWOWが日本劇場未公開、テレビ初放送の作品をピックアップしている企画〈ジャパンプレミア〉でオンエアされたコリアン・ホラー。
このジャンルの古典『エクソシスト』(1973年)のエピゴーネン的一篇で、信仰心の厚い若き神父が、兄の家族に取り憑いた悪魔と血みどろの凄絶な戦いを繰り広げる。

開巻早々、主人公ジュンス神父(ペ・ソンウ)が少女の悪魔祓いに失敗。
少女をマンションの窓から転落死させてしまい、ジュンスを嘲笑う悪魔とのリターンマッチがクライマックスになることが示唆される。

という出だしからして、『エクソシスト』の続編『エクソシスト2』(1977年)のオープニングにそっくり。
ジュンス神父のキャラクターも、悪魔祓いに失敗するラモント神父(リチャード・バートン)に実によく似ている。

この一件でトラウマを抱えたジュンスを励ます司教も登場し、これはもちろん『エクソシスト』シリーズ2本の両方に登場したメリン神父(マックス・フォン・シドー)。
ただし、ここから先はなかなかオリジナリティーのある展開となっている。

ジュンス神父の悪魔祓い失敗により、近所で悪評の立った兄(ソン・ドンイル)一家が引っ越しを余儀なくされ、やっとの思いで購入した戸建てに転居。
ここに冒頭の悪魔がリベンジにやってきて、一家を大混乱に陥れる。

その手口がなかなか凝っており、悪魔は夜になるたび、兄(父)とその妻(母)ミュンジュ(チョン・ヨンナム)、長女ソンウ(キム・へジョン)、次女ヒョンジュ(チョ・イヒョン)、さらに末っ子の長男に「変身」。
父が長女の寝込みを襲ったり、母が末っ子に凄んだり、次女が長女を罵ったり、果ては父が長女と次女を金槌で殺そうとしたり、様々な手を尽くして一家を精神的に追い込んでいく。

そこへ主人公のジュンス神父がやってきて、すべては自分が退治し損ねた悪魔の仕業だと兄一家に説明。
ジュンスは悪魔の取り憑いたソンウを締め上げ、悪魔を自分の体内に移し、大きな十字架で自分を悪魔もろとも殺すよう兄に迫る。

このクライマックスもまた、『エクソシスト』のカラス神父(ジェイソン・ミラー)の最期を容易に想起させる。
ぺ・ソンウは『妻は二度殺される』(2015年)などに出演している脇役専門の俳優だが、本作は初の主演作品だったそうで、大変な熱演。

というわけで、『エクソシスト』を知っている映画ファンなら、一応は退屈せずに観ていられる。
時節柄、韓国映画界はホラーでも頑張ってるなあ、という感慨も覚えました。

しかし、本家『エクソシスト』のように、身の毛もよだつほど怖くなる場面が乏しいのは如何ともし難い。
残念ながら、ホラー映画としてはそれほど高く評価できません。

オススメ度C。

ブルーレイ&DVDレンタルお勧め度2020リスト
A=ぜひ!🤗 B=よかったら😉 C=気になったら😏  D=ヒマだ ったら😑
※再見、及び旧サイトからの再録

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スポーツライター。 最新刊は構成を担当した達川光男氏の著書『広島力』(講談社)。『失われた甲子園』(講談社)新潮ドキュメント賞ノミネート。東スポ毎週火曜『赤ペン!!』、WEDGE Infinity『赤坂英一の野球丸』連載中。 東京運動記者クラブ会員。日本文藝家協会会員。
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